「20代なのにほうれい線が目立つ…」「笑ったときのしわが戻らない…」そんな悩みを抱える方も少なくありません。ほうれい線やしわは加齢の象徴と思われがちですが、実は乾燥や紫外線、生活習慣の影響によって若い世代でも現れることがあります。
特に、スマホやPCの長時間使用による姿勢の乱れや、表情のクセが原因となることも。ここでは、ほうれい線・しわの原因を詳しく解説し、自宅でできるケアから美容医療の最新施術まで、多角的なアプローチをご紹介します。気になり始めた今こそ、適切な対策を取り入れることで、未来の肌に自信を持てるようにしましょう。

国立琉球大学医学部医学科を卒業。国内大手美容クリニックなどで院長を歴任し、2024年アラジン美容クリニックに入職。
特にクマ取り治療では、年間症例数3,000件以上を誇るスペシャリストである。「嘘のない美容医療の実現へ」をモットーに、患者様の悩みに真剣に向き合う。
そもそもほうれい線のしわはなぜできる?主な原因とは?
ほうれい線やしわは、年齢を重ねるごとに多くの人が直面する美容上の悩みです。しかし、その原因は加齢だけでなく、紫外線や乾燥、生活習慣、さらには表情筋の衰えや骨格の変化など、多岐にわたります。
これらの要因が複雑に絡み合い、肌のたるみやしわを引き起こします。以下では、ほうれい線やしわができる主な原因について詳しく解説します。
加齢によるコラーゲン・エラスチンの減少
肌の弾力やハリを保つために重要な役割を果たすのが、真皮層に存在するコラーゲンとエラスチンです。これらの成分は、肌の構造を支え、若々しい外観を維持するために欠かせません。
しかし、20代を過ぎると、これらの成分を生成する線維芽細胞の機能が徐々に低下し、コラーゲンやエラスチンの量が減少します。
その結果、肌の弾力が失われ、たるみやしわが目立つようになります。特に、頬の脂肪が下垂することで、ほうれい線が深く刻まれる傾向があります。
紫外線や乾燥、生活習慣の影響
紫外線は、肌の老化を促進する大きな要因の一つです。長時間紫外線を浴びることで、真皮層のコラーゲンやエラスチンが損傷を受け、肌の弾力が低下します。これにより、しわやたるみが生じやすくなります。
また、乾燥した環境やエアコンの使用は、肌の水分を奪い、バリア機能を低下させます。乾燥した肌は柔軟性を失い、小じわが増える原因となります。
さらに、睡眠不足やストレス、偏った食生活などの生活習慣も、肌の新陳代謝を乱し、老化を加速させる要因となります。例えば、睡眠不足は肌のターンオーバーを妨げ、ストレスはホルモンバランスを崩し、肌荒れやしわの原因となります。
表情筋の衰えと顔の骨格の変化によるたるみ
顔の表情を作り出す表情筋は、皮膚を内側から支える重要な役割を担っています。しかし、加齢や運動不足により、これらの筋肉が衰えると、皮膚や脂肪を支えきれなくなり、たるみが生じます。特に、頬や口元の筋肉が弱まると、ほうれい線が目立ちやすくなります。また、加齢に伴い、顔の骨格自体も変化します。
骨密度の減少や骨の形状変化により、皮膚や筋肉の支えが弱まり、たるみやしわが増える原因となります。これらの骨格の変化は、顔全体の輪郭にも影響を与え、老けた印象を与えることがあります。
要因 | 影響 |
---|---|
加齢によるコラーゲン・エラスチンの減少 | 肌の弾力低下、たるみ、しわの増加 |
紫外線 | コラーゲン・エラスチンの損傷、肌の老化促進 |
乾燥 | 肌のバリア機能低下、小じわの増加 |
生活習慣(睡眠、ストレス、偏った食生活) | 肌の新陳代謝の乱れ、老化の加速 |
表情筋の衰え | 皮膚や脂肪のたるみ、ほうれい線の顕著化 |
顔の骨格の変化 | 皮膚や筋肉の支えの弱化、たるみやしわの増加 |
20代でもほうれい線のしわが気になる!年齢別の特徴と対策
前章では、ほうれい線やしわが生じる原因について詳しく解説しましたが、実は「20代でもほうれい線が目立つ」と悩む方は少なくありません。加齢とともに深くなる傾向があるものの、若い世代でも生活習慣やスキンケアの影響で、ほうれい線がくっきりしてしまうことがあります。
ここでは、20代・30代・40代以降のほうれい線の特徴と、それぞれに適した対策について詳しく解説します。
20代のほうれい線の原因|乾燥や骨格、表情の癖による影響
「まだ若いのに、なぜほうれい線ができるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。20代でほうれい線が目立つ主な理由は、肌の乾燥・骨格の影響・表情の癖の3つです。
原因①肌の乾燥
20代の肌はまだ十分な弾力を持っていますが、乾燥が進むと一気にしわが目立ちやすくなります。特に、エアコンの効いたオフィスや、寒暖差の大きい季節は肌のバリア機能が低下し、ほうれい線がくっきりする原因に。さらに、クレンジングの摩擦や洗顔後の保湿不足が、ほうれい線の形成を早めてしまいます。
原因②骨格の影響
生まれつきの骨格によっては、10代の頃からほうれい線が目立つ人もいます。特に、頬骨が高い・上顎が前に出ているタイプの骨格は、口元の影が強調されやすく、ほうれい線が目立つ要因になります。この場合、どんなにスキンケアを頑張っても骨格の影響は避けられません。
原因③表情の癖
若い世代にありがちなのが、無意識の表情癖によるほうれい線の形成。例えば、口角を下げた状態で話す癖があると、口元の皮膚が引っ張られ、ほうれい線が深くなります。また、頻繁に片側だけで噛む習慣があると、左右非対称にほうれい線が刻まれてしまうことも。
対策①保湿を徹底する
- ヒアルロン酸やセラミド配合のスキンケアを取り入れ、肌の水分保持力を高める
- 洗顔後はすぐに化粧水+乳液またはクリームを塗る習慣をつける
- 週に1〜2回、シートマスクで集中保湿ケアを行う
対策②紫外線対策を怠らない
- SPF30以上の日焼け止めを毎日塗る(曇りの日でも)
- 外出時は帽子やサングラスを活用して、直接紫外線を浴びるのを防ぐ
対策③表情の癖を改善する
- 口角を上げた状態で話す習慣をつける
- 片側だけで噛まないよう意識し、バランスよく噛む
30代のほうれい線の原因|肌の弾力低下、筋肉の衰えによるたるみ
30代に入ると、「20代の頃は気にならなかったのに、急にほうれい線が目立ち始めた」という人が増えてきます。その主な原因は、肌の弾力低下と顔の筋肉の衰えです。
原因①肌の弾力低下
30代になると、コラーゲンやエラスチンの生成量が急激に減少し、肌のハリが失われます。その結果、肌が下に垂れやすくなり、ほうれい線が深くなります。
原因②顔の筋肉の衰え
特に、口周りの筋肉(口輪筋)が衰えると、皮膚を支える力が弱まり、ほうれい線が刻まれやすくなります。また、デスクワークが増えることで表情筋を使う機会が減り、顔全体のたるみにもつながります。
対策①エイジングケアを始める
- レチノールやビタミンC誘導体を含むスキンケアを取り入れ、コラーゲン生成を促進
- ナイアシンアミド配合のクリームを使い、肌のバリア機能を強化
対策②筋肉を鍛える
- 口を大きく開けて「イー・ウー」を繰り返すトレーニングを毎日行う
- ガムを左右均等に噛み、口輪筋を鍛える
40代以降のほうれい線の原因|脂肪の下垂や皮膚のたるみが加速する
40代を迎えると、ほうれい線はより深く、目立ちやすくなります。その原因は、脂肪の下垂・皮膚のたるみ・骨密度の減少です。
原因①脂肪の下垂
頬の脂肪が重力によって下がることで、ほうれい線がよりくっきりと刻まれます。特に、体重の増減が激しい人ほど、脂肪が移動しやすく、たるみが加速する傾向に。
原因②皮膚のたるみ
加齢によるコラーゲンの減少により、肌のハリが完全に失われ、ほうれい線が深くなります。
原因③骨密度の減少
40代以降は、顔の骨密度が低下するため、皮膚や脂肪を支える土台が弱まり、ほうれい線が目立つようになります。
対策①美容医療を検討する
- ヒアルロン酸注射で失われたボリュームを補填する
- 糸リフトで頬のたるみをリフトアップ
対策②セルフケアを強化する
- コラーゲンを増やすために、タンパク質・ビタミンCを積極的に摂取
- フェイシャルマッサージでリンパの流れを良くし、むくみを防ぐ
美容医療によるほうれい線のしわ対策の選択肢!
前章では、年代別にほうれい線やしわの特徴と対策について詳しく解説しました。もし、セルフケアだけでは効果が実感しづらい場合や、より早く確実な結果を求める方には、美容医療の選択肢も検討する価値があります。
ここでは、美容医療の具体的な施術方法、そして施術を受ける際の注意点までを詳しく解説します。
おすすめ施術1|貴族フィラー(ヒアルロン酸注射)
ヒアルロン酸は、もともと私たちの体内に存在する保湿成分で、特に皮膚や関節、目の組織に多く含まれています。肌においては、水分を保持し、弾力やハリを維持する役割を担っています。しかし、加齢とともにヒアルロン酸の生成量は減少し、肌の保水力が低下することでしわやたるみが目立つようになります。
ヒアルロン酸注射は、この減少したヒアルロン酸を補う目的で、人工的に合成されたヒアルロン酸を皮膚の内部に注入し、肌のボリュームを回復させる施術です。特に、ほうれい線が深く刻まれてしまった場合には、注入によって溝を埋めるように持ち上げることで、しわを目立たなくする効果が期待できます。
貴族フィラーの最大の特徴は即効性です。施術後すぐにボリュームアップが実感でき、ほうれい線が浅くなったり、肌がふっくらと見えるようになります。また、使用するヒアルロン酸の種類や量を調整することで、自然な仕上がりを維持しつつ、顔のバランスを整えることが可能です。
また、この施術の魅力は、外科手術のようなダウンタイムがほぼ不要である点です。注射のみによる施術のため、傷跡が残る心配もなく、日常生活への影響も最小限に抑えられます。ただし、以下のリスクと副作用はあります。
- 内出血や腫れ:施術直後に軽度の内出血や腫れが生じることがありますが、通常1週間以内に消失します
- しこりの形成:稀に、ヒアルロン酸が皮膚の中で固まり、しこりのように感じられることがあります。適切な注入技術が求められます
- アレルギー反応:ヒアルロン酸はもともと人体にある成分ですが、稀にアレルギー反応が起こることもあります
- 過剰注入による不自然な仕上がり:経験の少ない医師が施術を行うと、過剰に注入され、不自然な膨らみが生じることがあります
持続期間は、使用する製剤の種類や注入部位によって異なりますが、一般的には6ヶ月から2年程度です。持続期間が長いほど粘度が高く、吸収されにくいタイプのヒアルロン酸が使用されます。
おすすめ施術2|糸リフト
糸リフトは、特殊な医療用の糸を皮下に挿入し、皮膚を引き上げることでリフトアップを図る施術です。近年は吸収性の糸が主流であり、一定期間後に体内に吸収されるため、安全性が高いのが特徴です。
さらに、糸が皮膚内でコラーゲンの生成を促進するため、肌の弾力を回復させる効果も期待できます。その糸リフトの最大のメリットは、施術直後からリフトアップ効果が実感できることです。
- フェイスラインのたるみ改善
- ほうれい線やマリオネットラインの軽減
- 顔全体の引き締め効果
糸リフトの持続期間は使用する糸の種類によって異なり、一般的に1~2年程度です。一方で、リスクと副作用としては、以下のものがあります。
- 腫れや内出血:施術後に軽度の腫れや内出血が生じることがありますが、通常1週間以内に消失します
- 糸の違和感:糸が馴染むまでの間、皮膚の内部で違和感を感じることがあります
- 感染症:施術の際に細菌が侵入すると、感染症を引き起こす可能性があります
おすすめ施術3|ハイフ(HIFU)
HIFU(High-Intensity Focused Ultrasound)は「高密度焦点式超音波」と呼ばれる技術を利用した美容施術です。医療分野では前立腺がんや子宮筋腫の治療にも使用される技術で、熱エネルギーをピンポイントで皮膚の深層部に届けることが可能です。美容領域では、主に「たるみの改善」「皮膚の引き締め」「しわの軽減」などの目的で活用されます。
HIFUは、肌の表面を傷つけることなく、超音波エネルギーを皮膚の深部に集中的に照射し、真皮層や皮下組織にあるSMAS(Superficial Musculo-Aponeurotic System:表在性筋膜)に作用します。
SMASは、顔の筋膜層にあたり、皮膚と筋肉をつなぐ重要な層です。HIFUがSMASに働きかけることで、コラーゲンの再生と増産や長期的な引き締め効果が期待できます。ただし、以下の注意点もあります。
- 痛みを感じることがある(個人差あり)
- 過度な照射や頻繁な施術は皮膚のダメージを引き起こす可能性がある
- 一部の人には効果が出にくい場合がある(極端に皮膚のたるみが強い場合など)
おすすめ施術4|レーザー治療
レーザー治療は、特定の波長の光を皮膚に照射し、ターゲットとなる層にエネルギーを届けることで、肌の再生やハリの向上を促す美容医療です。ほうれい線やしわの改善に用いられるレーザーには、フラクショナルレーザー、CO2レーザー、ピコレーザー、ヤグレーザーなどがあり、それぞれ異なる特徴を持っています。
レーザーの種類 | 特徴 | ダウンタイム |
---|---|---|
フラクショナルレーザー | 肌表面に微細なダメージを与えて再生を促す | 数日~1週間 |
CO2レーザー | 皮膚の古い層を削り、皮膚再生を促進する | 1~2週間 |
ピコレーザー | シミやくすみと同時にコラーゲン生成も促進 | ほぼなし |
レーザーは肌の異なる層に作用しますが、多くのメリットがあります。レーザーの光エネルギーが肌の表面または深部に熱を与えることで、ダメージを受けた皮膚組織の修復が促進されます。この過程で、皮膚が新しく生まれ変わり、しわが薄くなります。
また、レーザーの熱作用により、真皮層の線維芽細胞が活性化され、新しいコラーゲンやエラスチンの生成が促進されます。これにより、肌の弾力が向上し、しわの予防・改善が可能になります。ただし、以下のリスクや注意点があります。
- 施術直後に赤みや腫れが生じることがある
- 肌質によっては炎症後色素沈着が起こる可能性がある
- 強力なレーザーはダウンタイムが長くなる
- 施術後の紫外線対策が必須
まとめ
ほうれい線やしわは、年齢だけでなく生活習慣やスキンケアの影響を大きく受けます。しかし、適切なケアを実践すれば、進行を防ぎ、目立たなくすることが可能です。20代からの早めの保湿ケアや紫外線対策、表情筋のトレーニングを習慣にすることで、将来の肌状態が大きく変わります。
また、美容医療を活用することで、即効性のある改善も期待できます。まずは、自分のほうれい線やしわの原因を知り、セルフケアから取り入れてみましょう。継続的な努力が、若々しくハリのある肌を維持するカギとなります。
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