美肌治療の選択肢として注目されているダーマペンとポテンツァ。どちらも針を使った肌再生治療として知られていますが、その原理や効果、適応症状には明確な違いがあります。とはいえ、公式サイトや美容クリニックの説明だけでは、何がどう違うのか分かりづらいという声も少なくありません。
ここでは、ダーマペンとポテンツァの違いを科学的根拠と治療目的の視点から徹底比較し、あなたの肌悩みに本当に合った施術を見極めるための情報を網羅的にご紹介します。
ダウンタイムや効果実感のタイミングなど、意思決定に必要な要素を専門家目線で解説するので、施術選びで迷っている方はぜひ参考にしてください。

国立琉球大学医学部医学科を卒業。国内大手美容クリニックなどで院長を歴任し、2024年アラジン美容クリニックに入職。
特にクマ取り治療では、年間症例数3,000件以上を誇るスペシャリストである。「嘘のない美容医療の実現へ」をモットーに、患者様の悩みに真剣に向き合う。
ダーマペンとポテンツァの基本構造と適応症状
ダーマペンとポテンツァは、いずれも針を使った美肌治療として認知されていますが、実際には施術原理やアプローチする肌の層、対応できる症状などに大きな違いがあります。
肌再生を目的とする点では共通していても、治療の深度やエネルギーの加え方によって効果や得意分野が異なるため、自分の肌悩みに対して最適な施術を見極めるには、まずその基本構造と適応症状を正しく理解することが大切です。
ここでは、医療技術的な視点から両者の原理を比較し、どのような悩みにそれぞれが適しているのかを解説していきます。
原理の違い!マイクロニードルとRF照射の比較
ダーマペンは、極細針を皮膚に垂直に穿刺し、表皮〜真皮浅層に微細な創傷をつけて自然治癒を促します。創傷治癒過程でコラーゲンやエラスチンの生成を促進し、肌質改善や毛穴の引き締め、小じわ改善に効果があります。
一方、ポテンツァはマイクロニードルによる穿刺に加えて、針先から高周波(RF)を照射します。これにより真皮深層まで熱刺激を加え、より強力なコラーゲン産生、血管再構築、色素沈着抑制などを期待できます。
このように、ポテンツァは熱エネルギーの併用によって、ダーマペンよりも深層的・複合的な皮膚反応を引き出す構造となっています。
どんな悩みに効く?適応症状の広さで見る違い
ダーマペンとポテンツァは、いずれもニキビ跡や毛穴の開きといった肌の凹凸改善には有効とされています。しかし、対応できる症状の幅には違いがあります。
ダーマペンは主に浅層ダメージの修復に向いており、毛穴・くすみ・軽度のニキビ跡・肌質改善を目的とした方に適しています。
これに対し、ポテンツァは深層への熱刺激によって血管性の赤みや肝斑など、より複雑な症状にも効果を発揮する治療です。特に、肝斑や赤ら顔(酒さ含む)といった血管やメラニンが関係する症状には、ポテンツァの方が適応性が高いとされます。
症状・悩み | ダーマペン対応 | ポテンツァ対応 | 解説ポイント |
---|---|---|---|
毛穴の開き | ◎ | ◎ | 両者とも効果あり |
ニキビ跡(軽度〜中等度) | ◎ | ◎ | 深さにより使い分け |
クレーター状の凹凸 | △ | ◎ | ポテンツァは深層再構築に優れる |
肝斑 | × | ◯ | RF照射による抑制効果あり(医師の管理下で推奨) |
赤ら顔(酒さ含む) | △ | ◯ | 血管への熱作用が有効とされるが個人差あり |
肌質改善 | ◎ | ◎ | 両者とも有効(反応深度に差) |
(※◎=高適合、◯=適応あり、△=やや効果あり、×=非推奨)
このように、治療の原理と適応症状を理解することで、自分の肌悩みに合った施術を選びやすくなります。
効果・持続性・即効性の違い|求める肌変化で選ぶ
前章では、ダーマペンとポテンツァの構造的な違いや、それぞれの適応症状について解説しました。では実際に施術を受けた後、肌の変化をどれくらい早く感じられるのか、そしてその効果はどれほど持続するのか。ここでは、「施術後の変化のスピード」と「持続性」という視点から、2つの施術のパフォーマンスを比較していきます。
効果を求めるなら“早く実感したい”という人もいれば、“少ない回数で長く持たせたい”という人もいるでしょう。どちらが優れているというよりも、自分の目的に合っているかどうかが重要です。その判断材料となるよう、科学的根拠と臨床実績に基づき、両者の違いを明確にしていきます。
効果実感のスピードと変化を早く感じるのはどっち?
まず、施術後に「いつから肌が変わったと感じるか」という点に注目します。効果の出方には即効性重視のポテンツァと、積み重ね型のダーマペンという構造的な差があります。
ダーマペンの効果
ダーマペンは、基本的に施術直後から肌の滑らかさやツヤ感がやや向上することがありますが、本格的な効果実感には5〜10回程度の継続施術が推奨されます。
これは、表皮〜真皮浅層でのコラーゲン再構築が徐々に進むことで肌質改善が起こるためであり、即効性よりも“積み重ね”で変化を感じる施術といえます。
ポテンツァの効果
一方でポテンツァは、1回の施術でも明らかな引き締め感や肌のハリを感じることがあるとされ、早期に効果を実感したい方にとって大きな魅力です。
特に、RFの熱作用によるコラーゲン変性と即時収縮によって、短期間での肌引き締めが見込まれます。とはいえ、より安定的な変化を望むなら3回程度の施術が推奨されます。
持続性の違い?長く効果を保ちたい人に合うのは?
効果の持続期間は、肌への作用の深さと再構築される組織の質に大きく左右されます。
ダーマペンは、コラーゲン産生が浅層で起こるため、比較的ナチュラルで穏やかな変化が続く一方、加齢や紫外線などの影響を受けやすく、3〜4ヶ月おきにメンテナンス施術を受けることで効果を維持しやすいとされます。
ポテンツァは、熱刺激によって真皮深層までコラーゲンの再構築が進むため、1回の施術でも持続性が高い傾向があります。肌質や症状によっては、6ヶ月〜1年程度効果を維持できることもあると報告されており、長期的な変化を重視する人には魅力的な選択肢です。
ただし、持続期間には肌の代謝やライフスタイル、紫外線曝露の有無なども影響するため、一律に「どちらが長く持つ」と断定するのではなく、治療計画の中で調整されるべき要素といえます。
即効性や持続性など目的によって施術選びは変わる!
ダーマペンとポテンツァは、いずれも肌の再生力を引き出す医療施術ですが、肌への作用の深さと効果の出方に明確な違いがあります。変化のスピードを重視するならポテンツァが適しており、じっくりと肌質を底上げしたい方にはダーマペンのほうがマッチするケースもあります。
どちらを選ぶにせよ、期待するゴールが「即時的な引き締め」なのか「長期的な肌質改善」なのかを見極めることが、満足度の高い施術結果につながります。治療目的とライフスタイル、施術スケジュールのバランスを総合的に考えながら、適切な治療を選ぶことが重要です。
ダウンタイムと副作用の違い|施術後の生活にどう影響する?
効果の実感スピードや持続性について前章で確認したように、ダーマペンとポテンツァはそれぞれ異なる特長を持っています。しかし、どれほど高い効果が期待できる施術であっても、施術後の日常生活にどれほど影響が出るのか、つまり、ダウンタイムの過ごし方は多くの人にとって重要な判断材料となります。
特に美容医療は、仕事やイベントとの兼ね合い、メイクや洗顔の制限、赤みや腫れといった“見た目の変化”を伴うケースがあるため、施術前にしっかりとダウンタイムと副作用の特性を理解しておくことが、安心感と納得感につながります。
ここでは、ダーマペンとポテンツァにおける回復期間の違いや施術時の痛み、副作用リスクの管理について、専門的な観点からわかりやすく解説します。
【赤み・腫れ】平均的な回復日数を比較
施術後に起こる赤みや腫れは、多くの肌再生系施術に共通する生理的反応です。特にマイクロニードルを用いる治療では、肌表面に微細な損傷が生じるため、一時的な炎症反応が避けられません。
ダーマペンでは、穿刺深度が浅めであることが多いものの、赤みが3〜7日程度続くことが一般的です。初日はヒリつきや腫れを感じる場合もありますが、2〜3日目から徐々に落ち着いていき、1週間後にはほぼ目立たなくなるケースが多く見られます。
一方、ポテンツァは、RFによる熱刺激が加わるため、やや深層に作用する分、赤みは平均で2〜5日程度とやや早く治まる傾向があります。これは、熱によって血管が収縮しやすくなる点が関係しています。ただし、RFの出力が高い場合や、肌の反応が強い人では1週間近く赤みが続くケースもあるため、個人差には注意が必要です。
また、どちらの施術でも強く擦る、保湿が不十分、紫外線に過剰にさらされるなどの要因で回復が遅れることがあるため、術後のスキンケア指導は極めて重要です。
【痛みと麻酔】施術時のストレスは?
どちらの施術も、痛みの感じ方は個人差が大きいですが、あらかじめ麻酔クリームを使用することで軽減が可能です。
ダーマペンは穿刺の深度を調整できるため、浅い層であればほとんど痛みを感じずに施術が可能です。麻酔クリームを使うことで、痛みのストレスは最小限に抑えられるとされています。皮膚が薄い部位(目元や額)はやや痛みやすい傾向があります。
ポテンツァは、穿刺と同時に熱エネルギー(RF)を加えるため、針の刺激に加えて熱によるチクチク感や熱感を伴うことがあります。ただし、これも出力や施術部位によって調整可能であり、多くのクリニックでは事前に十分な麻酔処置を行うため、耐えられない痛みになることは稀です。
施術前に医師が痛みの感受性や過去の施術歴を確認し、麻酔の時間や量を調整してくれるかどうかも、安心して受けられるポイントです。
【リスク管理】副作用リスクと医師による説明の必要性
美容医療は医療行為であり、リスクゼロではありません。ダーマペン・ポテンツァのどちらにも共通するリスクとして、以下が挙げられます。
- 色素沈着(PIH):術後の炎症が長引いたり、紫外線を浴びることでメラニンが沈着することがあります。特に色黒肌や敏感肌の方は注意が必要。
- 腫れ・点状出血:穿刺部位に一時的な内出血が起こることがあり、2〜3日ほどで自然吸収されるのが一般的。
- 熱傷(ポテンツァ特有):高出力で照射された場合、局所的なやけどや痂皮(かさぶた)が生じることがあります。
- 細菌感染:ごく稀ですが、衛生管理が不十分な状態で施術された場合に起こる可能性があります。
これらのリスクは、事前のカウンセリングと医師の適切な出力設定、衛生管理、術後指導によって大幅に抑えることができます。
ダーマペンとポテンツァ!自分に合うのはどっち?肌悩み・スケジュール・目的別診断
前章では、ダウンタイムや副作用についてご紹介しました。ここから先に必要なのは、「では自分にはどちらが合っているのか?」という最終的な判断軸です。肌の状態、改善したい悩み、予算、そしてスケジュールなど、美容医療の施術選びにおいて、これらを総合的に整理することで、初めて自分にフィットした施術が見えてきます。
ここでは、肌悩み別・生活スタイル別・目的別という3つの観点から、ダーマペンとポテンツァの最適な使い分けをガイドします。
悩み別選び方|毛穴・赤ら顔・肝斑で分ける
肌の悩みごとに最適な施術を選ぶためには、それぞれの症状が「どの層に」「どのように」発生しているかを理解することが重要です。
毛穴の開き(とくにTゾーンや頬)
軽度な開きであればダーマペンで十分対応可能。針の深さを浅めに調整することで、皮脂腺の収縮や肌の滑らかさ改善が期待できます。
また、たるみ毛穴や深い開きには、ポテンツァの引き締め力が有効。RF照射によりコラーゲンを再構築し、ハリ感を取り戻します。
赤ら顔・酒さ
ポテンツァは血管性の赤みに対して有効性が報告されている施術です。RFの熱作用が微細血管にアプローチし、肌の炎症や赤みを軽減します。ただし、酒さの進行度によっては適応外となる場合もあるため、医師の診断は必須です。
肝斑
ダーマペンは肝斑への刺激によって症状を悪化させる可能性があるためおすすめできません。一方、ポテンツァはRFの穏やかな熱作用により、表皮〜真皮のメラニン産生抑制が期待できることから、肝斑治療に使われることもあります(医師管理のもと限定的に)。
生活に合わせた選び方|仕事・イベント前なども考慮
美容医療を計画するうえで、施術のタイミングは重要な判断材料です。
赤みや皮むけを避けたい方/イベント直前に受けたい方
ポテンツァは赤みが比較的早く引きやすいため、短期間で回復したい人に適しています。施術後2〜3日でメイクが可能になるケースも多く、スケジュールを圧迫しにくい点がメリットです。
ゆとりあるスケジュールで段階的に肌質改善したい方
ダーマペンはダウンタイムが少々(3〜7日)ありますが、1回の費用が低く、肌にやさしく段階的に変化を促すため、時間をかけてじっくり取り組みたい方に適しています。
忙しくて通院頻度を減らしたい方
ダーマペンは5〜10回、ポテンツァは3〜5回が目安ですが、施術間隔が1ヶ月前後であることは共通。ただし、ポテンツァの方が総通院回数が少ないため、通院回数を抑えたい方にはポテンツァが現実的です。
正解は自分の目的から逆算すること!
ダーマペンとポテンツァは、それぞれ明確な強みと得意分野を持つ施術です。どちらが良い・悪いではなく、「あなたの肌が今、どうなっていて」「どのような目的で施術を受けるのか」によって、ベストな選択肢は変わります。
- 肌全体のトーンアップや軽度な毛穴対策には負担が抑えられるダーマペン
- 赤ら顔や肝斑、たるみ、深いニキビ跡などより複雑な悩みには、高機能なポテンツァ
また、予算・通院回数・回復期間といった生活的要因も、医療選択においては重要な要素です。
自分ひとりで判断せず、カウンセリングで医師に肌を診てもらいながら、納得できる治療方針を決めていくことこそが、美容医療における最大の安心と満足につながります。
まとめ
ダーマペンとポテンツァは、いずれも肌再生を促す治療である一方、それぞれのアプローチには大きな違いがあります。ダーマペンは浅層の美肌再生に向いており、ポテンツァは深層の加齢悩みや赤ら顔、肝斑など複雑な症状にも対応できる高機能機器です。
効果・ダウンタイム・施術回数などの観点で見ると、目的や肌状態によって向き不向きが明確に分かれるため、自分の悩みやスケジュールに応じて適切な選択を行うことが重要です。
また、施術効果を最大限に引き出すには、使用機器が正規のものであるか、医師の説明が丁寧であるかなど、クリニック選びの視点も見落とせません。この記事を参考に、後悔しない美容医療の第一歩を踏み出していただければ幸いです。
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