目頭切開を検討する際、多くの方が直面するのがダウンタイムと仕事の両立という現実的な問題です。「一体何日から仕事に復帰できるのか?」「万が一、周囲にバレてしまったら…」といった不安が、理想の目元への決断を鈍らせていませんか。
ここでは、そんなあなたのための戦略的ダウンタイム攻略ガイドになるかもしれません。単に「平均〇日」といった曖昧な情報ではなく、術後のリアルな状態変化の時系列、そして「リモートワーク」「接客業」「ハイブリッド勤務」といった現代の働き方に応じた具体的な仕事復帰シミュレーションを徹底解説。
さらに、オンライン会議でバレないためのポイントや後悔しないためのカウンセリングの秘訣まで、しっかり網羅します。ダウンタイムを賢く管理し、自信を持って仕事復帰するための全知識がここにあります。

国立琉球大学医学部医学科を卒業。国内大手美容クリニックなどで院長を歴任し、2024年アラジン美容クリニックに入職。
特にクマ取り治療では、年間症例数3,000件以上を誇るスペシャリストである。「嘘のない美容医療の実現へ」をモットーに、患者様の悩みに真剣に向き合う。
目頭切開後すぐに仕事できる?ダウンタイムを正確に予測しよう
目頭切開を検討する上で、手術そのものへの不安と並んで大きな課題となるのが、術後のダウンタイム、特に仕事復帰のタイミングです。多くの方が「何日から仕事に行けるのか」という具体的な日数を求めがちですが、美容医療において画一的な「日数」でダウンタイムを定義することは、現実的ではありません。
ここでは、なぜ日数の予測が難しいのか、そして仕事復帰の時期をより正確に見極めるために不可欠な「術後の状態変化」と「個人差の要因」について、医学的な知見に基づき詳しく解説します。
まず「日数」ではなく「状態の変化」で経過を理解する
目頭切開のダウンタイムについて調べる際、「平均5~7日」といった情報を見かけることがありますが、これはあくまで抜糸時期の目安に過ぎません。「ダウンタイム=休暇取得日数」と捉えると、多くの場合、復帰計画に齟齬が生じます。
ダウンタイムを正しく理解する鍵は、日数で一括りにせず、術後の「状態」が時系列でどのように変化していくかを把握することです。例えば、仕事復帰の可否を判断する重要な指標は、「抜糸が完了しているか」「大きな腫れや内出血がどの程度落ち着いているか」「メイクでカバーできる状態か」といった具体的な状態です。
もちろん、手術である以上、意図した結果とは異なる経過やリスクも存在します。以下に、一般的な経過と並行して起こり得る副作用やリスクについて解説します。
腫れと内出血
術後、最も顕著に現れる反応です。切開と縫合を行うため、炎症反応として必ず生じますが、その程度は個人差が非常に大きくなります。
通常、術後1~3日目をピークに、その後徐々に軽減していきます。内出血は、皮膚の薄い目元では紫色や黄色として現れ、吸収されるまで1~2週間程度要することがあります。
傷跡(瘢痕)
切開を伴う手術であるため、傷跡は必ず残ります。ただし、Z法やW法といった術式は、傷跡がシワや皮膚のラインに沿って極力目立たなくなるよう工夫されています。
術後1~3ヶ月程度は傷の赤みや硬さ(瘢痕拘縮)が目立つ時期ですが、通常は6ヶ月から1年程度かけて徐々に白く柔らかい線状の傷(成熟瘢痕)へと変化し、目立ちにくくなります。
感染
頻度は稀ですが、どのような手術にも感染のリスクは伴います。術後に強い痛み、熱感、異常な赤みや腫れが続く場合は、速やかに執刀医の診察を受ける必要があります。
その他のリスク 左右差、予定外のラインの出現、後戻り(特に蒙古襞の張りが強い場合)、希望のデザインとの差異などが挙げられます。これらは、術前のシミュレーションと医師の技術、そして術後の経過によって左右されます。
これらの状態変化を時系列でまとめた目安が、以下の表です。これはあくまで標準的な経過であり、全ての人に当てはまるものではないことを前提にご覧ください。
| 期間 | 主な状態 | 推奨されるケア | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 術直後 | ・切開部に縫合糸が付いている。 ・麻酔の影響が残る。 ・ジーンとした痛みや熱感。 |
・処方された点眼薬・軟膏を使用。 ・患部を濡らさないようにする。 ・安静にし、枕を高くして寝る。 |
・車の運転は不可。 ・目を擦る、強く触ることは厳禁。 |
| 1~3日目 | ・腫れと内出血がピークを迎える。 ・目やにが増えることがある。 ・痛みは鎮痛剤でコントロール可能。 |
・指示通り患部を冷却(クーリング)。 ・洗顔は患部を避け、優しく行う。 ・処方薬(抗生剤・鎮痛剤)の服用。 |
・血行を促進する行為(飲酒、激しい運動、長風呂)は避ける。 ・コンタクトレンズの使用不可。 |
| 4~7日目 (抜糸前後) |
・大きな腫れが引き始める。 ・内出血が黄色く変化し、広がる。 ・抜糸(通常5~7日目)。 ・抜糸後は傷口がデリケート。 |
・抜糸翌日(または医師の指示)から、患部を含めた洗顔やメイクが可能になる。 ・傷口の保湿ケアを開始。 |
・抜糸直後は傷が塞がったばかりで不安定。 ・メイクやクレンジング時に強く擦らない。 |
| 2週目~1ヶ月目 | ・腫れや内出血はかなり落ち着く。 ・傷口に赤みや若干の硬さが出始める。 ・デザインの全体像が見えてくる。 |
・医師の指示に基づき、傷跡のケア(保湿、遮光)を継続。 ・コンタクトレンズの使用が可能になる時期(医師の確認要)。 |
・傷跡の赤みが気になる時期。 ・紫外線対策を徹底する(色素沈着予防)。 |
| 3~6ヶ月目 (完成) |
・傷跡の赤みや硬さが徐々に取れ、成熟していく。 ・浮腫(むくみ)が取れ、最終的なデザインが安定する。 |
・引き続き、目元への摩擦は避ける。 ・気になる点があれば医師に相談。 |
・この時期までは、わずかながら変化が続く。 ・完成とみなされる時期。 |
術式や個人差はダウンタイムにどう影響するか?
前述の経過は、あくまで一例です。実際のダウンタイムの長さや程度は、「どの術式を選択したか」そして「個人の体質や過ごし方」によって大きく変動します。
目頭切開にはいくつかの術式が存在しますが、現在主流となっている代表的な方法が「Z法」と「W法(内田法)」です。
Z法(Z-plasty)
皮膚の切除は原則行わず、目頭の皮膚にZ型に切開を加え、2つの三角弁(皮弁)を入れ替えることで蒙古襞の突っ張りを解消し、目頭を露出させる方法です。
- メリット:皮膚を切除しないため、後戻りが比較的少ないとされます。また、皮弁の角度や大きさの調整により、変化の度合いを微調整しやすい利点があります。
- デメリット:傷跡がジグザグ(Z型)になりますが、時間経過とともに関節のシワのように馴染み、目立ちにくくなるようデザインされます。
W法(W-plasty / 内田法)
目頭の蒙古襞をW型に切開し、中央の余剰な皮膚を切除した後、縫合する方法です。
- メリット:蒙古襞の皮膚を直接切除するため、変化をしっかり出しやすいとされます。
- デメリット:Z法に比べ、切除する分だけ術後の修正が難しくなる可能性があります。また、人によってはZ法よりも傷跡の緊張が強くなる場合があります。
一般的に、切開範囲が広く、組織の処理量が多い術式ほど、術後の腫れや内出血は強く出る傾向があります。しかし、どちらの術式がダウンタイムが短いと一概に言うことはできず、個々の蒙古襞の状態や希望するデザインによって最適な術式が選択されます。
さらに、以下の要因がダウンタイムに個人差を生む大きな理由となります。
皮膚の厚さや体質
目元の皮膚が厚い場合や、皮下脂肪が多い場合は、腫れが強く出たり、引くまでに時間がかかったりする傾向があります。
また、アレルギー体質やアトピー性皮膚炎などで目元をよく擦る癖がある方、ケロイド体質の方は、傷跡の治癒過程に影響が出る可能性があります。
選択する術式(前述の通り)
Z法かW法か、また同じ術式でも切開の深さや長さによって、侵襲(身体への負担)の度合いは異なります。
術後の過ごし方
ダウンタイム経過の表で「注意点」として挙げた項目は、この個人差を最小限にするための重要な要素です。
例えば、術後早期に飲酒や激しい運動、サウナなどで血行を過度に促進させると、腫れや内出血が強く長引く直接的な原因となります。逆に、患部を適切に冷却し、安静に保つことで、回復を早めることが期待できます。
これらの要因が複雑に絡み合うため、友人が3日で落ち着いたからといって、自身もそうだとは限りません。「誰一人として同じ経過はない」という事実を深く理解し、自身のスケジュールに余裕を持たせることが、目頭切開のダウンタイムと仕事の両立において最も重要な心構えと言えるでしょう。
【シーン別】目頭切開後に仕事復帰とバレないためのポイントとは?
前章では、目頭切開のダウンタイムを日数ではなく「状態の変化」で捉え、術式や個人差が経過に大きく影響することを解説しました。しかし、自身の状態を理解した上で、次に直面するのが「どのタイミングで、どう仕事に復帰するか」という実践的な問題です。
特に周囲にバレずに乗り切りたい場合、働き方に応じた緻密な計画が不可欠です。ここでは、「リモートワーク」「ハイブリッド勤務」「接客業」など、現代の多様な業務シーン別に、最適な仕事復帰のプランニングと、オンライン会議などで使える具体的なカモフラージュ術を専門的に解説します。
働き方に最適化する仕事復帰プランニング
目頭切開のダウンタイムを経て仕事に復帰する際、かつては「デスクワークなら抜糸後すぐ、接客業は長めに休む」といった大まかな分類が一般的でした。しかし、働き方が多様化した現代において、この分類は実態とそぐわなくなっています。
例えば、同じデスクワークでも、常時カメラオフのリモートワークと、重要なクライアントとのオンライン商談が続く場合とでは、求められる「見た目の自然さ」は全く異なります。
| 業務シーン | 推奨される復帰タイミング | バレない度 | 具体的な対策とポイント |
|---|---|---|---|
| 常時PCと向き合うリモートワーク (カメラOFFが基本) |
術後3~4日目以降 | ★★★ | ・最もハードルが低いケース。 ・抜糸前でも、腫れのピーク(術後1~3日)を過ぎて体調が良ければ復帰可能。 ・万が一のカメラON要請に備え、伊達メガネを用意しておくと安心。 |
| クライアントとのオンライン商談 (カメラON必須) |
術後7~10日目以降 (抜糸・メイク可が前提) |
★☆☆ | ・最も難易度が高いケース。 ・抜糸直後ではメイクをしても腫れや傷の赤みが目立つ可能性が高い。 ・後述する「照明」「カメラ設定」「カバーメイク」の対策が必須。 ・極力、重要な商談は術後2週目以降に設定する調整が望ましい。 |
| 急な出社可能性があるハイブリッド勤務 | 術後7日目以降 (抜糸・メイク可が前提) |
★★☆ (リモート時) ★☆☆ (出社時) |
・出社日をいつ設定するかが鍵。 ・抜糸直後の出社は、対面での違和感が出やすいため推奨されない。 ・最低でも術後1週はリモートで対応し、出社は腫れが引いた2週目以降にするのが賢明。 |
| マスク常時着用可の接客業・対面業務 | 術後7~10日目以降 (抜糸・メイク可が前提) |
★★☆ | ・マスクで顔の下半分が隠れるため、視線が目元に集中しやすい点に注意が必要。 ・フレームが太めのメガネ(伊達メガネ)を併用し、目元への視線を分散させる工夫が有効。 ・傷跡のカバーメイクは必須。 |
仕事復帰の一般的な目安は、抜糸が完了する術後5~7日目以降とされます。抜糸翌日からはメイクも可能になるため(※医師の許可が必要)、理論上は復帰が可能です。
しかし、この時期はまだ腫れや内出血が残存し、傷跡の赤みも目立つことが多いため、「メイクでカバーできるか」そして「そのカバーで業務に支障がないか」が焦点となります。
カウンセリングを成功に導く「期待値マネジメント」という思考法
後悔のない決断を下す鍵は、感情的な勢いではなく、論理的な納得を得るプロセスにあります。そのために不可欠なのが「期待値マネジメント」という思考法です。
美容医療の満足度は、必ずしも完璧な結果だけで決まるものではありません。むしろ、「術前に想像していた結果」と「実際に得られた結果」とのギャップがどれだけ小さいか、そしてそのプロセスにどれだけ納得できたか、という「プロセス」こそが満足度を大きく左右します。
例えば、技術的に100点満点の手術結果だとしても、ご本人が「もっと大きく変化すると思っていた」のであれば、それは「不満足」な結果となります。逆に、100%の理想通りではなかったとしても、事前に「ここまで変化し、この部分には限界がある」という説明を医師から受け、深く納得した上で手術に臨んでいれば、それは満足のいく結果となり得ます。
この「期待値」と「現実」のギャップを埋める作業こそが、カウンセリングの最大の目的なのです。医師の提案をただ受け入れるのではなく、ご自身の希望と懸念を正確に伝え、医師の見解とすり合わせる「対話」の場として、カウンセリングを最大限に活用する必要があります。
その準備として、以下のカウンセリング準備シートの項目を、事前にご自身で言語化しておくことを推奨します。
理想のデザインと現状のギャップについて
- どのような目元を理想としているか(具体的な写真やイメージを持参し、その「どこ」が好きなのかを言語化する:例「平行二重にしたい」「目と目の距離を〇〇mm近づけたい」ではなく「〇〇さんのような、優しく見える目頭の形」など)。
- 逆に、どのような目元には「なりたくない」か(例「キツい印象」「不自然なほど鋭い目頭」など)。
- 自身の目(蒙古襞の張り、皮膚の厚さ)で、その理想にどれだけ近づけるか。限界点はどこにあるか。
術式とリスクの許容度について
- 私の目には、Z法とW法など、どういう施術が適しているか。その理由は何か。
- 術式による傷跡の残り方や、ダウンタイムの傾向に違いはあるか。
- (第1章・第2章で触れた)副作用やリスク(感染、左右差、後戻りなど)のうち、ご自身が「これだけは絶対に許容できない」と感じるリスクは何か。それはどの程度の確率で起こり得るか。
術後の経過と保証について
- 私の仕事(例:リモートでカメラON必須、マスク着用の接客業など、具体的に)を考慮した場合、現実的に何日間の休暇取得を推奨するか。
- 万が一、明らかな左右差や望まない結果になった場合、修正手術の対応や保証(費用、期間)はどのようになっているか。
- 術後の検診の頻度や、不安が生じた際の連絡体制(緊急連絡先など)はどうか。
特に強調したいのは、初回手術の重要性です。修正手術は、技術的にも費用的にも、初回手術より負担が大きくなる可能性が高いという事実です。
初回手術で傷ついた組織(瘢痕組織)は硬くなっており、血流も悪くなっているため、再手術の難易度が上がり、術後の回復にも影響を及ぼすことがあります。
だからこそ、最初のカウンセリングで納得いくまで話し合い、「この医師になら任せられる」という信頼関係を築くことが、後悔しないための最大の防御策となります。
まとめ
目頭切開のダウンタイムと仕事復帰という、デリケートかつ重要な問題について、術後の経過から働き方別の対策、さらには心理的な準備まで徹底解説しました。ダウンタイムを賢く乗り切る鍵は、単なる「日数」ではなく、「状態の変化」を正しく理解し、ご自身の業務シーンに合わせた「緻密な計画」を立てることです。
そして、何よりも大切なのは、あなた自身が納得して手術に臨むこと。ここで触れた期待値マネジメントこそが、美容医療の満足度を決定づけます。不安の多くは知らないことから生まれます。
ここで得た知識を武器に変え、カウンセリング準備シートを携えて、まずは専門医との対話に臨んでください。賢明な準備とシミュレーションこそが、理想の目元と充実したキャリアを両立させる最短ルートです。
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