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目の下のボトックスで笑えない原因とは?リスク回避と対処法を徹底解説

目の下のシワやたるみが気になり始めたとき、ボトックスという選択肢が頭に浮かぶ方は少なくありません。しかしいざ施術を検討しようとすると、「笑えなくなった」「表情が固まってしまった」という声が目に入り、踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。

この不安は、根拠のない噂ではありません。実際に、注入量や注入部位の判断を誤ることで、笑顔に関わる筋肉の動きが制限されてしまうケースは存在します。ただし、これは適切な施術から生じる「避けられない副作用」ではなく、施術の質と医師の技量に起因する「防ぎうるトラブル」です。

本記事では、なぜ笑えなくなるのかという医学的なメカニズムから、リスクを回避するためのクリニック選びや施術前後の注意点まで、順を追って解説します。ボトックスの効果は永続的なものではなく、適切な医師選びと施術を前提とすれば、自然な笑顔を保ちながらシワを改善することは十分に実現できます。

 

 

目の下のボトックスで笑えなくなる原因とは?

「笑えなくなる」という不安の正体は、ボトックスそのものの危険性ではなく、目の周辺の解剖学的な構造と施術の精度の問題に起因します。

ボツリヌストキシンがどのように筋肉に作用するのかを理解することで、なぜ目の下という部位が特に慎重な判断を要するのかが見えてきます。この章では、メカニズムから原因、そして部位固有のリスクまでを順に整理します。

この章のポイント
・ボトックスはアセチルコリン放出を阻害して筋肉を弛緩させる
・笑えなくなる原因の多くは過剰注入か注入部位のズレ
・目の下は隣接する複数の表情筋に影響が及びやすい構造

ボトックスの仕組みと目の下への作用

ボトックスの有効成分であるA型ボツリヌストキシンは、神経筋接合部において「SNAP-25」と呼ばれるタンパク質を切断することで作用します。

このSNAP-25は、神経終末から筋肉へ収縮の指令を伝える神経伝達物質「アセチルコリン」の放出に不可欠なタンパク質です。ボツリヌストキシンがこれを切断することにより、脳からの収縮シグナルが筋肉に届かなくなり、一時的な弛緩状態が生まれます。

目の下のシワは、眼輪筋という目の周囲をぐるりと囲む輪状の筋肉が収縮することで形成されます。笑ったときや目を細めたときに目の下にできる細かな線が、いわゆる「涙袋ライン下のシワ」として現れるのは、この眼輪筋の動きによるものです。ボトックスを目の下周辺に注入することで、眼輪筋の過剰な収縮を和らげ、シワを目立たなくするというのが、治療の基本的な考え方です。

ここで重要なのは、ボトックスの本来の目的が「筋肉の動きをゼロにすること」ではなく、「過剰な収縮を適切に抑制すること」であるという点です。

適切な量を適切な部位に注入すれば、笑顔をつくる筋肉の動きは保たれたまま、シワの原因となる収縮だけを緩和することが理論上は可能です。笑えなくなるという問題は、この「適切な量と部位」を外れたときに生じる事態です。

笑えなくなる3つの主な原因

笑えなくなるというトラブルには、大きく分けて3つの原因があります。それぞれは独立した問題でもあり、重なって生じることもあります。原因を把握しておくことで、施術前のクリニック選びやカウンセリングで何を確認すべきかが自然と見えてきます。

原因 内容 起こりやすいケース
注入量の過剰 必要以上の量を注入し、周辺筋肉まで弛緩 初回施術・経験の浅い医師
注入部位のズレ 笑顔をつくる筋肉の近くに薬剤が拡散 解剖学的知識が不十分な施術
施術後の過ごし方 マッサージや運動で薬剤が周辺に広がる 術後の注意事項を守らなかった場合

上記の3つについて、それぞれの詳細を以下に説明します。

原因①注入量の過剰

目の周辺は顔の中でも皮膚が薄く、わずかな量でも効果が出やすい部位です。額や眉間などと比較しても、目の下は少量のボツリヌストキシンで十分な弛緩効果が得られることが多いとされています。それにもかかわらず過剰な量が注入されると、ターゲットとした眼輪筋だけでなく、周囲の表情筋まで動きが制限される状態が生まれます。

適切な注入量は個人の筋肉の強さや皮膚の厚み、シワの深さなどによって異なるため、一律に決まる数値ではありません。特に初回施術では個人差の把握が難しいことから、「少量から始めて効果を確認し、必要であれば追加する」というアプローチが、経験豊富な医師ほど重視する考え方です。

原因②注入部位のズレ

目の下の施術で最も慎重さが求められるのが、注入ポイントの精度です。大頬骨筋・小頬骨筋・笑筋は、眼輪筋の下方〜内側に隣接しており、これらは笑顔をつくるうえで中心的な役割を果たす筋肉群です。

注入ポイントが下方や内側にわずかにずれるだけで、ボツリヌストキシンが拡散してこれらの筋肉に作用してしまうことがあります。

こうした拡散リスクを最小限にするためには、医師が解剖学的な筋肉の走行を正確に把握し、患者一人ひとりの筋肉の動き方を事前に確認したうえで注入部位を決定することが求められます。施術前に表情を動かしてもらいながら診察を行うプロセスを省略しているケースでは、このズレが生じるリスクが高まります。

原因③施術後の過ごし方の問題

注入直後から数時間は、ボツリヌストキシンが注入部位にとどまっている状態が続きます。この時間帯にマッサージや強い洗顔で顔に圧力をかけたり、激しい運動や入浴・飲酒によって血行が促進されると、薬剤が本来意図していた範囲を超えて周辺組織に拡散するリスクがあります。

注入後の過ごし方は施術の仕上がりに直結します。施術を行ったクリニックから術後の注意事項が伝えられた場合は、それを軽視せず確実に守ることが、リスク回避の最後の砦ともいえる行動です。

目の下のボトックスが特にリスクを伴う理由

目の下という部位が、なぜこれほど慎重な判断を要するのかは、前述の解剖学的な構造に加えて、いくつかの特性が重なっていることによります。

まず、目の下は顔の中でも皮膚が最も薄い部位のひとつです。皮膚が薄いということは、注入した薬剤が周囲に広がりやすいことを意味します。額や眉間のように、筋肉が比較的限定された範囲に集中している部位とは異なり、目の下周辺には笑顔・目の開閉・まぶたの動きに関わる複数の筋肉が密集しています。ひとつの注入ポイントが複数の筋肉に影響を与えうる構造であることが、この部位の難しさです。

また、眼輪筋は上下まぶた・目の周囲をぐるりと囲む構造上、下方に注入した薬剤が上方に拡散してまぶたの動きに影響を与え、眼瞼下垂(まぶたの下垂)を引き起こすリスクとも隣り合わせにあります。これは目の下のボトックスに限らず、目の周辺すべての施術に共通するリスクです。

こうした理由から、目の下のボトックスについては「おすすめしない」「適応に慎重な見極めが必要」と指摘する医師も少なくありません。施術を受ける場合は、単に「ボトックスの経験がある医師」ではなく、「目元のボトックスに精通した医師」を選ぶことが、リスク回避の出発点になります。

 

笑えなくなった場合の対処法と回復までの期間

前章では、笑えなくなる原因がボトックスそのものの危険性ではなく、注入量や部位の精度に起因することを確認しました。では実際にトラブルが生じてしまった場合、どのような選択肢があり、どれくらいの期間で回復が見込めるのでしょうか。

結論から言えば、ボトックスによる表情の制限は永続的なものではありません。ただし、回復の方法や期間は症状の程度によって異なります。この章では、対処の選択肢と現実的な回復期間の目安を整理します。

この章のポイント
・ボトックスの効果は一般的に3〜4ヶ月で自然消失する
・修正治療(オビソート)は自然回復を早める補助的な手段
・症状の程度によって回復期間の目安が異なる

ボトックスの効果が切れるまで自然回復を待つ

まず前提として押さえておきたいのは、ボツリヌストキシンの作用は必ず消失するという事実です。神経終末でSNAP-25を切断することで生じる筋弛緩は、時間の経過とともに神経が側副枝(新たな神経枝)を新生することで回復します。つまり身体は、ボトックスによって遮断された神経伝達を、別の経路を作ることで自然に修復していくのです。

効果のピークは注射後2週間〜1ヶ月頃とされており、その後は徐々に減弱していきます。一般的な持続期間は3〜4ヶ月程度とされていますが、注入量・部位・個人の代謝などによって差があり、半年近く続くケースもあります。逆に言えば、どれほど症状が気になる状態であっても、概ねこの期間内には自然回復が期待できます。

症状が軽度であれば、日常生活への支障も限定的なことが多く、マスクや眼鏡などでカバーしながら経過を観察するという現実的な方法もあります。また、笑顔が求められる場面が多い仕事をされている方は、施術のタイミングを長期休暇の前に合わせるなど、万が一の場合に備えた計画を医師と相談しておくことも一つの判断です。

なお、自然回復を待つ際に焦ってマッサージや温熱器具で顔を刺激することは、かえって薬剤をさらに広げるリスクがあるため避けてください。回復期間中に取るべき行動は「待つ」であり、積極的な自己処置は逆効果になり得ます。

アセチルコリン塩化物(オビソート)注入による修正治療

自然回復を待つことが原則ですが、症状が仕事や生活に支障をきたすほど重い場合や、回復を少しでも早めたいという場合には、アセチルコリン塩化物(商品名:オビソート)を用いた修正治療という選択肢があります。

オビソートは、ボツリヌストキシンとは逆の方向に作用する薬剤です。ボトックスが筋肉を弛緩させる方向に働くのに対し、アセチルコリン塩化物は筋肉を収縮させる方向に作用します。患部に直接注入することで、過剰に弛緩した筋肉の動きを部分的に取り戻すことが期待できます。なお、この薬剤は麻酔後の腸管機能の回復や心血管検査など、保険診療でも使用実績のある安全性の高い既存薬です。

ただし、この治療について正確に理解しておくべき点がいくつかあります。まず、注入後の効果は数時間〜1日かけてゆっくりと現れ、動かなかった筋肉が少しずつ動き始めるという緩やかな変化です。そしてこの効果は2〜3日で薄れる性質があります。そのため、1回の注射で完全に改善するケースは少なく、1〜2週間の間隔をあけながら2〜3回繰り返すことが必要なケースも多いとされています。

「ボトックスの効果をすぐに消せる注射」という認識は正確ではありません。あくまでも「自然に切れるまでの期間を少しでも短くする、補助的な治療」と位置づけることが適切です。

また、この修正治療を検討する際にはいくつかの注意点があります。

まず費用については、修正治療は自由診療のため別途費用が発生します。次に禁忌として、喘息・てんかん・甲状腺機能亢進症(バセドウ病)などの持病がある方には使用できない場合があります。これらの疾患をお持ちの方は、修正治療を希望する前に必ず担当医への申告が必要です。

修正治療を受ける場合は、まず施術を行ったクリニックに相談するのが原則です。施術内容・注入量・注入部位を把握している担当医が対応するのが最も安全です。他院での施術であっても、修正治療に対応しているクリニックは存在するため、選択肢として検討する価値はあります。

症状の程度別・回復期間の目安

回復にかかる期間は、症状の重さと個人の代謝・体質によって大きく異なります。以下はあくまでも目安であり、これを超える場合も短縮する場合もあることを前提として参照してください。

症状の程度 主な状態 回復期間の目安 推奨される対応
軽度 わずかに動きにくい・違和感がある程度 2〜4週間程度 経過観察。担当医への報告を推奨
中程度 笑顔が不自然に見える・表情に制限がある 1〜3ヶ月程度 担当医への相談・修正治療の検討
重度 笑顔がつくれない・表情全体が固まる 3〜4ヶ月程度 速やかに担当医へ相談。修正治療を検討

表の数値はあくまでも参考値であり、注入量・注入部位・個人差によって回復の経過は大きく変わります。「2週間経っても改善しない」「日常生活に明らかな支障がある」と感じた場合は、自己判断で様子を見続けるのではなく、担当医に現状を伝えることを優先してください。

また、回復を待つ過程で焦りや不安を強く感じる場合も、クリニックへの相談が有効です。医師から「この程度であれば〇週間で改善が期待できる」という見通しを伝えてもらうだけでも、精神的な安心材料になります。ボトックスによるトラブルは、適切に対処すれば永続的な問題にはなりません。

 

目の下のボトックスで失敗しないためのポイント

前章では、万が一トラブルが生じた場合の対処法と回復期間を確認しました。しかし何より理想的なのは、こうした事態を未然に防ぐことです。笑えなくなるリスクの大部分は、クリニック選び・カウンセリングでの情報共有・施術後の過ごし方という3つの段階で対処できます。それぞれの段階で何を確認し、何を伝え、どう行動すべきかを順に整理します。

この章のポイント
・医師の資格・目元の施術実績がクリニック選びの核心
・カウンセリングでは自然な仕上がりへの希望を明確に伝える
・施術後の行動がリスクを左右する最後の砦

クリニック・医師選びで確認すべきこと

施術の仕上がりを最も大きく左右するのは、医師の技量と解剖学的な知識です。ボトックスは手軽に受けられる施術として広まっていますが、目元という繊細な部位においては、医師の経験と判断力が結果を決定的に左右します。クリニック選びを「料金」や「通いやすさ」だけで判断するのは、リスクの高い選び方です。

まず確認したいのが使用製剤です。国内で唯一、厚生労働省の承認を受けているA型ボツリヌストキシン製剤がアラガン社の「ボトックスビスタ」です。ただしこの承認の対象は「眉間」と「目尻」の表情ジワに限られており、目の下への使用は適応外使用となります。

適応外使用自体は、医師の判断と患者への十分な説明(インフォームドコンセント)のもとで行われる自由診療として広く実施されていますが、施術を受ける前にこの点を正確に理解しておくことが大切です。ボトックスビスタを使用しているかどうかはクリニックのウェブサイトやカウンセリング時に確認できます。

次に、アラガン社が定める「VST(ボトックスビスタ認定施注医)」資格の有無も参考になります。VST認定を取得するためには所定の研修を修了する必要があり、注入技術と解剖学的知識の一定水準を満たした医師であることの指標になります。ただしこれはひとつの目安であり、資格の有無だけで医師の技量すべてを判断できるものではありません。

形成外科や皮膚科の専門医資格の有無も確認しておく価値があります。これらの専門性は、顔面の解剖学的知識の深さや、皮膚・筋肉に関する医学的基盤の確かさに直結します。

そして最終的に最も重視すべきは、目元のボトックス施術の実績です。どれだけの症例を経験しているか、目元という繊細な部位に特化した経験を積んでいるかは、カウンセリング時の説明の質や診察の丁寧さから判断することができます。

確認項目 確認方法 重要度
ボトックスビスタの使用有無 クリニックのサイトまたはカウンセリングで確認
VST認定医資格の有無 クリニックのサイトまたはスタッフに確認 中〜高
形成外科・皮膚科専門医資格 医師紹介ページで確認
目元ボトックスの施術実績 カウンセリング時に医師に直接確認
カウンセリングの丁寧さ 実際のカウンセリングで体感して判断

カウンセリングの質は、そのクリニックの施術方針を映す鏡でもあります。筋肉の動きを確認せずに施術プランを提示する、質問に対して曖昧な回答が続く、施術を急かすような雰囲気があるといった場合は、慎重に判断することが賢明です。

カウンセリングで医師に伝えるべきこと

良い施術は、良いカウンセリングから始まります。医師がどれほど経験豊富であっても、患者側からの情報提供がなければ、個々の状態に合った施術プランを立てることはできません。カウンセリングを「説明を聞く場」としてではなく、「医師と情報を共有する場」として活用することが大切です。

過去の美容医療経験と施術歴

同部位への過去のボトックス施術歴は、必ず伝えるべき情報です。繰り返し施術を行っている部位では筋肉の状態が変化していることがあり、初回と同じ判断で臨むことが適切でない場合があります。

他院での施術歴も含めて、できる限り正確に伝えることが、医師の判断精度を高めることにつながります。

笑顔の重要度と仕上がりへの希望

接客業・接遇が求められる職種・人前に出る機会が多い方は、「自然な笑顔を優先したい」という意向を明確に伝えてください。医師はこの情報をもとに、シワの改善効果よりも表情の自然さを優先した注入量と部位の調整を行います。希望を伝えなければ、医師は「効果を最大化する施術」を基準に判断することになります。

初回の場合は少量スタートの希望を伝える

初めてボトックスを受ける場合、自身の筋肉がボツリヌストキシンにどの程度反応するかは施術前には分かりません。

「少量から始めて、2週間後に効果を確認してから追加を検討したい」という希望を伝えることは、リスク回避として理にかなった判断です。信頼できる医師であれば、こうした希望を尊重したプランを提示します。

持病と服用中の薬の申告

血液をサラサラにする薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を服用している場合、内出血リスクが高まります。また筋弛緩薬を服用中の方は、ボトックスの効果が通常より強く出る可能性があります。

持病(特に神経・筋肉疾患)についても含め、服用中の薬や既往症はすべて申告することが原則です。

施術後の過ごし方と注意点

施術が終わった後の行動も、仕上がりに直接影響します。ボツリヌストキシンが注入部位に安定するまでの数時間〜当日は、特に注意が必要な時間帯です。第1章で触れたように、この時間帯に薬剤が意図しない方向に拡散することが、笑えなくなるトラブルの原因のひとつになり得ます。

施術後に避けるべき行動として、まず患部のマッサージや強い圧迫があります。「腫れが気になるからほぐしたい」という心理は理解できますが、これが薬剤拡散の直接的な原因になります。施術当日から数日間は、洗顔も含めて顔への余分な圧力を極力避けてください。

激しい運動・長時間の入浴・サウナ・過度な飲酒は、いずれも血行を促進します。血行が促進されると薬剤の拡散リスクが高まるため、施術当日は少なくともこれらを避けることが推奨されています。具体的な制限期間はクリニックや注入部位によって異なるため、担当医の指示に従うことが最も確実です。

施術後2週間程度は、効果が安定するまでの経過観察期間です。この間にわずかな違和感を覚えても、すぐに別のクリニックを探したり自己判断で対処したりすることは得策ではありません。担当医への報告・相談を優先し、経過を見守ることが適切な対応です。

2回目以降の施術では、前回の反応をもとに医師が注入量や部位を細かく調整することができます。継続して同じ医師に診てもらうことで、一人ひとりの筋肉の特性に合った施術精度が高まっていきます。

この点からも、クリニックを頻繁に変えるよりも、信頼できる医師と長期的な関係を築くことが、結果的にリスクを下げる選択です。

 

目の下のシワ治療はボトックス以外にも選択肢がある

前章まで、ボトックスによるトラブルの原因・対処・予防を中心に解説してきました。ここで視点を少し広げてみましょう。目の下のシワやたるみに悩んでいる方にとって、ボトックスは有力な選択肢のひとつではありますが、唯一の選択肢ではありません。

シワにはいくつかの種類があり、その原因によって適した治療法は異なります。自分の悩みに合った治療を選ぶことが、満足度の高い結果と安全性の両立につながります。

この章のポイント
・ボトックスとヒアルロン酸はシワの種類によって使い分ける
・スネコス注射は表情を止めずにハリを改善できる選択肢
・複合的な悩みには治療の組み合わせが有効なケースも多い

ボトックスとヒアルロン酸の違い

ボトックスとヒアルロン酸注入は、どちらも目の下のシワに用いられる代表的な治療ですが、作用のメカニズムが根本的に異なります。この違いを理解せずに治療を選ぶと、悩みの原因に対してアプローチが噛み合わない、というケースが生じます。

ボトックスは筋肉の動きそのものを抑制することでシワを改善します。そのため、表情を動かしたときに現れる「表情ジワ」に対して効果を発揮しやすい治療です。笑ったときに目の下にできる細かな線、いわゆる「スマイルライン」や「涙袋下のちりめんジワ」は、眼輪筋の収縮が主な原因であるため、ボトックスの適応として考えられるシワです。

一方、ヒアルロン酸注入は皮膚の下にボリュームを補充することで、くぼみや影、静的なシワ(表情を動かしていないときにも見えるシワ)を改善します。

加齢によって目の下の脂肪や皮下組織が減少し、骨格の輪郭が表面に現れることで生じる「影グマ」や「ゴルゴライン」などは、ヒアルロン酸によるボリューム補充が適している代表的なケースです。

比較項目 ボトックス ヒアルロン酸注入
作用機序 筋肉の収縮を抑制 皮下にボリュームを補充
適応するシワ 表情ジワ・動的なシワ 静的なシワ・くぼみ・影
効果の持続期間 3〜4ヶ月程度(個人差あり) 6ヶ月〜1年以上(製剤による)
主なリスク 表情の不自然さ・筋肉への過剰作用 血管閉塞・膨らみすぎ・左右差

目の下の悩みは「シワ」という言葉でひとくくりにされがちですが、実際には表情ジワ・静的なシワ・くぼみ・たるみ・クマが複合的に存在していることが多く、ひとつの治療法で全てをカバーできるわけではありません。

どの治療が自分の状態に合っているかは、医師による診察なしに判断することが難しい領域です。

スネコス注射という選択肢

ボトックスとヒアルロン酸に次いで、目の下の治療として近年注目を集めているのがスネコス注射です。ボトックスのリスクが気になる方や、ヒアルロン酸による膨らみを避けたい方にとって、有力な代替・補完の選択肢になり得ます。

スネコス(SUNEKOS®)はイタリアで開発されたECM製剤で、非架橋の低分子ヒアルロン酸と6種類のアミノ酸(グリシン・L-プロリン・L-リジン・L-アラニン・L-バリン・L-ロイシン)を特許比率で配合した注入剤です。

この成分の組み合わせと配合比率は国際・国内特許を取得しており、コラーゲンとエラスチンの産生を同時に促進するうえで最適な比率であることが立証されているとされています。EUではCEマーククラスⅢ(欧州安全基準)の認可を受けた医療機器として位置づけられています。

ただし、日本国内では現時点で薬機法上の承認を受けていない医療機器・医薬品である点は明記が必要です。国内で使用される場合は、医師の判断のもとで行われる自由診療の範囲内での施術となります。

スネコスの作用メカニズム

スネコスを真皮層に注入すると、製剤が細胞外マトリックス(コラーゲン・エラスチンなどを支える組織の土台)に働きかけ、線維芽細胞を刺激します。

これによってコラーゲンとエラスチンの合成が促進され、皮膚そのものにハリや弾力が生まれてくる仕組みです。外側からボリュームを補充するのではなく、皮膚自身の再生力を内側から高めるというアプローチが、他の注入治療との大きな違いです。

また、スネコスに配合されているヒアルロン酸は「非架橋」であることが重要な特徴です。一般的なヒアルロン酸注入に使われる製剤はヒアルロン酸同士を化学結合(架橋)することで吸収を遅らせ、粘度を高めていますが、スネコスの非架橋ヒアルロン酸はサラサラした液体状であるため、皮膚の薄い目の下にも馴染みやすく、血管閉塞のリスクが極めて低いとされています。

ボトックスとの最大の違い

スネコスがボトックスと根本的に異なる点は、筋肉の動きを一切止めないことです。ボトックスは眼輪筋の収縮を抑制することでシワを改善しますが、スネコスは筋肉の動きに一切干渉せず、皮膚の質そのものを改善することでシワやクマに対処します。そのため、笑顔をつくる筋肉が制限されるリスクがなく、表情が不自然になることへの不安が少ない治療といえます。

目の下の小ジワやちりめんジワ、青クマや影グマといった悩みを持ちながら「ボトックスで表情が変わることが怖い」と感じている方には、まず検討に値する治療の一つです。

施術の回数と効果の特性

スネコスは1回の施術で即座に効果を実感できる治療ではなく、複数回の施術を通じてコラーゲン・エラスチンの産生を積み重ねていく性質の治療です。目元への施術では、2週間に1回の間隔で計3回の施術が推奨されることが多く、その後1〜2ヶ月かけて効果が最大化されていくとされています。

効果の持続期間は製剤の特性上、架橋ヒアルロン酸よりも短く、一般的に半年〜9ヶ月程度とされています。即効性よりも自然な改善を求める方に向いた治療といえます。

シワの種類別に適した治療法の選び方

目の下のシワや悩みを大きく分類すると、治療の選択肢が整理しやすくなります。以下はあくまでも一般的な目安であり、実際の治療方針は診察に基づいて医師が判断するものですが、受診前に自分の状態をある程度把握しておくことで、カウンセリングをより有効に活用できます。

シワ・悩みの種類 主な原因 適応が検討される治療
表情ジワ(笑ったときのシワ) 眼輪筋の収縮 ボトックス
ちりめんジワ・小ジワ 乾燥・皮膚のハリ低下 スネコス注射・マイクロボトックス
くぼみ・影グマ 皮下組織・脂肪の減少 ヒアルロン酸注入
青クマ 皮膚が薄く血管が透けて見える スネコス注射(皮膚厚みの改善)
複合的な悩み 上記の複数が重なる 治療の組み合わせを医師と相談

実際には複数の原因が重なっているケースが多く、「表情ジワもあり、くぼみもある」という状態では、ボトックスとヒアルロン酸の組み合わせ、あるいはスネコスをベースにしながら必要に応じてヒアルロン酸を加えるといった複合的なアプローチが有効なことがあります。

大切なのは、「目の下のシワが気になる」という漠然とした悩みを、「どの種類のシワが、どの原因で生じているのか」というレベルまで医師と一緒に整理することです。この診断のプロセスを丁寧に踏んでいるクリニックかどうかが、前章で述べたクリニック選びの判断基準にも重なってきます。

 

まとめ

目の下のボトックスで笑えなくなる主な原因は、注入量の過剰と注入部位のズレにあります。裏を返せば、解剖学的知識を持つ医師のもとで適切な施術を受けることができれば、自然な笑顔を損なわずにシワを改善できる可能性は十分にあります。

万が一トラブルが生じた場合も、ボトックスの効果は一般的に3〜4ヶ月で自然に消失します。回復を早める手段として、アセチルコリン塩化物(オビソート)を用いた修正治療という選択肢も存在します。過度に悲観せず、まず施術を行ったクリニックに経過を相談することが出発点です。

ボトックス以外にも、ヒアルロン酸注入やスネコス注射など、目の下のシワやクマに対応できる治療法は複数あります。「とにかく試してみる」ではなく、自分の肌の状態とシワの種類を正確に把握したうえで治療を選ぶことが、納得のいく結果につながります。

目元の施術は、医師の技量と丁寧なカウンセリングが結果を大きく左右します。施術を検討している方は、一度専門医に現状を診てもらうことから始めてみてください。

アラジン美容クリニック福岡院では、「ウソのない美容医療の実現」をモットーに、患者様お一人ひとりの美のお悩みに真摯に向き合い、最適な治療をご提案しております。無駄な施術を勧めることなく、症状の根本的な原因にアプローチし、患者様の理想を実現するお手伝いをいたします。

また、福岡院限定で提供している特別な施術コース「クマフル」は、目元のクマ治療に特化した定額プランをご用意しております。ハムラ法、脂肪注入、目の下の脂肪取りなど、複数の治療法を組み合わせ、患者様お一人ひとりに最適な治療を提供いたします。目元のクマにお悩みの方は、ぜひこの機会にご利用ください。

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