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白玉点滴で太るって本当?点滴の中身と体重が動く理由を検証

白玉点滴とは、グルタチオンという成分を生理食塩液などに溶かし、静脈から点滴で投与する自由診療の施術です。国内で承認されたグルタチオン注射剤の添付文書(薬の製造販売会社が国の承認を受けて作成する公式の説明書)には、副作用として体重増加・むくみ・食欲が増すといった記載はありません。

体脂肪は、食事などでとったエネルギーが消費するエネルギーを上回り、その余りが蓄積されることで増えます。点滴の中身は水と食塩と1グラムに満たない有効成分が中心で、ブドウ糖液を使う場合でも100mLあたり約20kcalにとどまります。一方で、点滴の直後に体重計の数字が動くこと自体は起こり得ます。

本記事は医師監修のもと、点滴の中身を成分と溶解液に分けて数量で示し、体重が動いたときの見分け方、国が承認した使い道と用量の範囲、受けられない人と相談前の確認事項までを解説します。

 

 

白玉点滴で太るという根拠は示されていない

国内で承認されたグルタチオン注射剤の添付文書の副作用欄には、体重増加・むくみ・食欲が増すといった記載はありません。

点滴で体内に入るのは有効成分と、それを溶かして薄めるための液(溶解希釈剤)であり、この章ではこの2つを分けて示したうえで、体脂肪が増える条件と照らし合わせます。「絶対に太らない」とまでは言えないものの、太るという根拠は示されていません。

この章のポイント
・添付文書に体重増加の記載なし
・成分は1g未満で糖質脂質を含まない
・体脂肪の増加条件と一致しない

グルタチオンは3種のアミノ酸の化合物

グルタチオンは、グルタミン酸・システイン・グリシンという3つのアミノ酸が結合した化合物で、体内にもともと存在する物質です。

国内で承認されたグルタチオン注射剤の用法及び用量は、1回100~200mgを1日1回、筋肉内または静脈内に注射するというもので、1グラムに満たない量です。ホルモンのように作用したり、糖質や脂質を体内に加えたりする成分ではないため、体脂肪を増やす経路は想定しにくいといえます。

ただし、グルタチオンの投与で体重や体脂肪がどう変わるかを調べた研究は限られており、「絶対に太らない」と断定はできません。反対に「代謝が上がって痩せる」という主張についても、裏づけとなる研究は示されていません。

点滴の中身は水と食塩と有効成分

有効成分は、溶解希釈剤に溶かしたうえで投与されます。点滴の中身を重量で見ていきます。

生理食塩液に含まれるもの

生理食塩液を溶解希釈剤として用いる場合、1容器中の塩化ナトリウム(食塩)は50mLで0.45g、100mLで0.9g、250mLで2.25g、500mLで4.5gです。濃度は約0.9%で、体液とほぼ同じ濃さの食塩水にあたり、糖質や脂質は含まれません。

白玉点滴の溶解希釈剤に何がどれだけ使われるかは施術先によって異なるため、ここに示したのは代表的な生理食塩液製剤の添付文書の記載です。

糖質を含む溶解希釈剤の場合

ブドウ糖注射液のように糖質を含む溶解希釈剤が使われる場合は、その分のエネルギーが体内に加わります。濃度5%のブドウ糖液であれば、100mLあたりブドウ糖5g、熱量にして約20kcal、250mLでも約50kcalです。

熱量は溶解液の種類と量によって変わるため、点滴を受ける際に何をどれだけ使うのかを確認しておくと、体に入るものの全体像がつかみやすくなります。

体脂肪が増えるのはエネルギーが余ったとき

体脂肪が増えるのは、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回り、その分が体脂肪として蓄積されたときです。肥満とは体脂肪が過剰に蓄積した状態を指し、BMIが25以上の場合がこれにあたるとされています。

この条件を点滴の中身に当てはめると、生理食塩液は塩化ナトリウムと水であり熱量を持たず、有効成分の量も1グラムに満たないため、体脂肪が増える条件を満たしにくいことがわかります。なお、肥満と治療を要する肥満症は別の概念で、BMIが25以上であることがただちに治療の対象を意味するわけではありません。

自分が受ける点滴の溶解希釈剤が何で、量が何mLなのかを確認しておくと、体に入るものの全体像を把握しやすくなります。

 

点滴の直後に体重計の数字が増える理由

太る根拠が確認できないとはいえ、点滴の直後に体重計の数字が動くこと自体はあり得ます。これは水分が体内に入ったことによる一時的な変化であり、体脂肪の増加とは別の現象です。

本章では、数字が動く理由と、体脂肪が増えたのかどうかを自分で見分ける手順を示します。

この章のポイント
・輸液の重さがそのまま体重に乗る
・増加分は水分で体脂肪ではない
・翌朝以降に同条件で測り直す

溶解希釈剤として広く用いられる生理食塩液の容量ごとの内訳は次のとおりです。

点滴した量 含まれる塩化ナトリウム 直後に増える重さの目安
50mL 0.45g 約50g
100mL 0.9g 約100g
250mL 2.25g 約250g
500mL 4.5g 約500g

ここで示した重さの目安は、入れた液体の重量がそのまま反映されたものであり、体脂肪の増減を表すものではありません。また、白玉点滴で使う溶解希釈剤の種類と総量は施術先によって異なります。

入れた水分の重さがそのまま乗る

輸液は液体であるため、体内に入れた分の重量がそのまま体重計に加わります。生理食塩液の規格には50mL・100mL・250mL・500mLなどがあり、入れた量に近い重さが目安として体重に反映されます。

ブドウ糖注射液の添付文書には、禁忌の理由として「本剤投与により水分量が増加し」症状が悪化するおそれがあると記載されており、輸液が体内の水分量を増やすこと自体は添付文書にも示された事実です。

この増加分は体脂肪ではなく水分であり、通常は尿として排泄されていきます。したがって、点滴の直後や当日中に測った体重は、体脂肪の増減を判断する材料にはなりません。

ナトリウムが水分を一時的に保つ

生理食塩液には塩化ナトリウム(食塩)が含まれ、ナトリウムには体内の水分を保つ働きがあるとされています。生理食塩液の添付文書には、大量・急速に投与した場合の副作用として、血液中の塩分バランスの乱れ、心臓に負担がかかる心不全、むくみ、血液が酸性に傾く状態が記載されています。

また、心臓や循環器系に持病のある人では、血液の量が増えることで症状が悪化するおそれがあるとされています。これらは大量・急速投与時や特定の背景を持つ患者に関する記載であり、通常の使用で必ず起きるものではありません。

むくみを感じた場合も、体内の水分の分布が変化したことを意味し、体脂肪が増えたことを示すものではありません。

体脂肪が増えたのかを見分ける測り方

体脂肪が増えたのか水分によるものなのかは、測る条件をそろえることで見分けやすくなります。次の手順で記録してみてください。

  1. 点滴を受けた当日は測らず、翌朝以降に測る
  2. 起床後・トイレを済ませた後・食事前など、毎回同じ条件で測る
  3. 1回の数字で判断せず、1週間分の値を並べて平均で見る
  4. 立位・軽呼気時・臍レベルでウエスト周囲径もあわせて測る
  5. 点滴を受けた日も含めて、数値と日付を同じ記録に書き込む

内臓脂肪蓄積の目安として、ウエスト周囲径が男性85cm以上・女性90cm以上という値が公的な診断基準で用いられています。これはメタボリックシンドロームの診断基準であり、体脂肪増加そのものの判定基準ではないため、該当したからといって施術の可否を判断するものではありません。体重だけが動いてウエスト周囲径に変化がない場合は、水分による変化である可能性を考える材料になります。

点滴を受ける前に、同じ条件で測った体重とウエスト周囲径を1組記録しておくと、あとから変化を比較しやすくなります。

 

やめたら太るという説の出どころ

体脂肪の増減を見分ける手順を持ったところで、次に気になるのが「やめたら太る」という説の出どころです。結論として、やめると体重が増えるという因果関係を示した研究や報告はありません。

この章では、説のどの部分が事実に基づき、どの部分に根拠がないのかを切り分けます。

この章のポイント
・やめたら太る根拠は示されていない
・食欲不振は副作用として記載あり
・体重増加は薬により実在する現象

添付文書に記載された副作用は食欲不振

グルタチオン注射剤の添付文書には、重大な副作用としてアナフィラキシー、その他の副作用として発疹等、食欲不振・悪心・嘔吐等が記載されています。体重増加・むくみ・食欲が増すといった記載はありません。

飲み薬の添付文書でも、副作用は発疹などの過敏症と、食欲不振・吐き気・嘔吐・胃痛などの消化器症状にとどまり、いずれも0.1%未満と記載されています。よく語られる「一時的な食欲不振が点滴をやめると戻り、太ったように感じる」という説明のうち、食欲不振が副作用として記載されているという部分は事実です。

ただしその頻度は1,000人に1人未満とまれであり、やめたあとに食欲が戻って体重が増えるという因果関係を示した報告はありません。

体重増加が副作用に明記される薬もある

薬によって体重が増えることは、実在する現象です。副腎皮質ステロイド製剤の添付文書には、その他の副作用として満月様顔貌や浮腫、食欲亢進、体重増加が記載されています。

つまり、体重が増えることがある薬では、添付文書にその旨が項目として明記されるという構造があります。この構造に照らすと、グルタチオン注射剤の添付文書に体重増加の記載がないことには意味があると考えられます。

ただし、記載がないことは「絶対に起きない」ことの証明ではなく、報告として集積されていないという意味にとどまる点には注意が必要です。なお、副腎皮質ステロイド製剤は白玉点滴には使われない、比較のための例です。

2つの医薬品の添付文書の副作用欄を、同じ項目で並べると次のようになります。

副作用の項目 グルタチオン注射剤 副腎皮質ステロイド製剤
体重増加 記載なし 記載あり
満月様顔貌 記載なし 記載あり
浮腫 記載なし 記載あり
食欲亢進 記載なし 記載あり
食欲不振 記載あり 記載あり

同時期に変わった生活を切り分ける

体重は生活側の要因でも動くため、施術を始めた時期との近さだけでは因果関係を判断できません。点滴を始めた時期に同時に変わったことを書き出してみると、切り分けの手がかりになります。

食事の量や内容、間食、飲酒、運動の頻度、睡眠時間、季節、月経周期、新しく始めた薬やサプリメントなどが対象です。体脂肪の増加は摂取エネルギーが消費エネルギーを上回った結果として起きるため、多くの場合は生活側の変化のほうが説明力を持ちます。

「やめたら太った」という経験についても、やめた時期に何が変わったかを並べて確認する順序が有効です。すぐに結論を出さず、記録を続けながら判断を保留することも選択肢のひとつです。

点滴を受けた日付と、その時期の生活の変化を同じ記録に並べて書き出しておくと、あとから見比べやすくなります。

 

国が承認した使い道と用量の範囲

体重の疑問が整理できたところで、次に確認しておきたいのが、そもそも白玉点滴がどのような施術なのかという点です。国内で承認されたグルタチオン注射剤について、国が認めた使い道(効能又は効果)に全身の美白は含まれません。

含まれるのはリール黒皮症(化粧品かぶれなどをきっかけに顔に生じる灰褐色の色素沈着)や肝斑、炎症後の色素沈着といった個別の病名で、承認された使い方と量(用法及び用量)は1回100~200mgです。

この章ではこの範囲を具体的に示します。

この章のポイント
・美白は承認された効能に含まれない
・承認用量は1回100~200mg
・投与経路で承認範囲が異なる

承認された効能又は効果に美白はない

国内で承認されたグルタチオン注射剤の効能又は効果には、薬物中毒や慢性肝疾患における肝機能の改善、急性・慢性の湿疹や皮膚炎、じんま疹、リール黒皮症、肝斑、炎症後の色素沈着、妊娠悪阻(重いつわり)や妊娠高血圧症候群などが含まれます。

このうち色素に関わるのはリール黒皮症・肝斑・炎症後の色素沈着という個別の病名で、全身の色調を明るくするという目的は含まれていません。国内で承認されている複数のグルタチオン注射剤で、この記載は共通しています。

また、同じ成分でも錠剤の効能又は効果には皮膚や色素に関する項目が含まれず、投与経路によって承認される範囲が異なります。肝斑や炎症後の色素沈着といった診断がつく場合は、承認された範囲内で同じ成分が用いられる道があります。

一方、明確な疾患名がなく全身の色調を目的とする場合は、承認の範囲外にあたることになります。厚生労働省も、美容目的の自由診療で用いる薬や材料、機器などは法律上の承認がされていない場合があると注意を呼びかけています。

投与経路によって、承認された範囲がどう変わるかを整理すると次のとおりです。

項目 注射剤 錠剤
皮膚・色素の効能 肝斑・色素沈着あり 記載なし
1回の用量 100~200mg 50~100mg
1日の投与回数 1回 1~3回
重大な副作用 アナフィラキシー 記載なし

いずれも国内で承認された医療用医薬品の添付文書に基づく記載で、全身の美白はどちらの効能又は効果にも含まれていません。

承認された用量は1回100~200mg

添付文書の用法及び用量は、通常成人の場合、グルタチオンとして1回100~200mgを溶解液にて溶解し、1日1回筋肉内または静脈内に注射するというものです。

添付文書に書かれた用量

国内で承認されている複数のグルタチオン注射剤で、この用法及び用量は共通しています。錠剤では1回50~100mgを1日1~3回経口投与するという設計になっており、投与経路によって用量の考え方が異なります。

添付文書には「年齢、症状により適宜増減する」という記載もあり、範囲外の使用が直ちに不適切と決まるわけではありません。

範囲外の使用と救済制度

国内で承認されている医薬品の副作用で健康被害が生じた場合には公的な救済制度がありますが、原則として決められた用法・用量等に従って使用されていない場合は救済の対象になりません。全身の美白は承認された効能又は効果に含まれないため、美白目的での使用は、投与量にかかわらず対象外となる可能性があります。

受ける前に、使用する製剤の名称と1回の投与量、使用目的が承認された範囲に入るかどうかを説明してもらうと安心です。

静脈内投与を調べた研究の到達点

静脈内投与によるグルタチオンの美白効果を調べた比較試験については、複数の文献が、効果は投与終了後の数か月で消えたと記載しています。

1200mgを週2回、6週間点滴した試験では、肌が明るくなったと感じた人の割合が、有効成分を含まない点滴(偽薬)を受けた群より高かったものの、その差は6か月後には見られなくなったと報告されています。

別の文献は、複数の比較試験の結果をまとめ、グルタチオンは皮膚の一部の部位でのみ効果が見られ、長期的な効果は認められないと結論しています。これらはいずれも規模が小さく、期間も短い試験です。

なお、飲み薬のグルタチオンにビタミンC・αリポ酸・亜鉛を組み合わせた試験(3施設、33~50歳の女性83名、12週間)では、肌の明るさの改善はグルタチオン群のほうが大きい傾向があったものの、偶然の範囲を超える差ではありませんでした。この試験は飲み薬かつ複数成分の組み合わせによるもので、白玉点滴のような静脈内投与とは条件が異なります。

使用される製剤の添付文書や説明資料を見せてもらい、承認された効能又は効果と用量の範囲内にあるかを自分の目で確認してみてください。

 

受けられない人と相談前の確認事項

施術の範囲が見えてきたところで、最後に確認しておきたいのが、誰が受けられて誰が慎重になるべきかという点です。グルタチオン製剤の添付文書には、使ってはいけない人を定めた「禁忌」の項目が設けられていませんが、これは誰でも受けられることを意味しません。

重大な副作用として、急激に全身に起こる強いアレルギー反応(アナフィラキシー)が記載されており、その際の対応体制を確認することが最初の分かれ目になります。

この章のポイント
・禁忌なしだが誰でも可ではない
・静脈内投与の安全性は文献間で相違
・相談は受けない判断も含む場

重大な副作用と静脈内投与の不確かさ

添付文書には、重大な副作用としてアナフィラキシーが0.1%未満の頻度で記載されており、顔面蒼白や血圧低下、脈拍の異常といった症状があらわれることがあるとされています。

0.1%未満という頻度の低さと、実際に起きたときの症状の重さは別の話です。静脈内投与の安全性については、レビューによって記述が一致していません。あるレビューは、組み入れた試験で肝機能の異常やアナフィラキシーを含む有害事象が報告されたと記載する一方、別のレビューは文献上重篤な有害事象の報告はないと記載しています。

さらに別の総説は、静脈内投与では血中濃度が高くなるため理論上は有害事象が増えると述べています。この不一致自体が、静脈内投与の安全性データが十分でないことを示していると考えられ、どちらか一方を正解として扱うことはできません。

フィリピン食品医薬品局は2019年、美白目的で承認された注射剤は存在しないとして、注射によるグルタチオンの美白目的での使用に注意喚起を出しています。この注意喚起では、衛生管理が不十分な環境で注射を行った場合の感染症のリスクも指摘されています。

院内でアナフィラキシーが起きた場合の対処手段と薬剤の常備、点滴中の観察体制、施術時間外の連絡先、必要に応じた搬送先との連携を確認しておくと安心です。

妊娠中・授乳中と体調面の確認

授乳中の人について、添付文書には、治療で得られる利益と母乳で育てることの利益を比べたうえで、授乳を続けるか中止するかを検討するよう記載されています。

効能又は効果に妊娠悪阻や妊娠高血圧症候群が含まれることと、美容目的で用いることは別の話であり、この2つを混同しないことが必要です。アナフィラキシーの記載を踏まえると、薬剤に対する過敏症の既往や、これまでの点滴・注射でのアレルギー歴を問診で正確に伝えることが、自分の身を守る手続きになります。

白玉点滴に他の成分を併用する場合は、成分ごとに添付文書の記載を確認しておくことが望ましいといえます。持病がある場合や服薬中の薬がある場合、心臓や循環器系、腎機能に関わる背景がある場合は、輸液そのものが体液量に影響することを踏まえて相談する対象になります。

相談前に書き出す確認リスト

相談の前に確認しておきたい項目をまとめておくと、当日のやり取りがスムーズになります。次の項目を書き出しておくと役立ちます。

  • 使用する薬などがどのようなものか、自分でも説明できるか
  • 効果だけでなくリスクや副作用についても知り、納得したか
  • ほかの施術方法や選択肢の説明も受け、自分で選択したか
  • その施術は「今すぐ」必要か
  • 使用する製剤の名称と、国内で承認された医薬品かどうか
  • 1回の投与量が、承認された用法及び用量の範囲に入るか
  • 溶解希釈剤の種類と総量、併用する成分の有無
  • アナフィラキシーが起きた場合の対処と時間外の連絡先

「必ず白くなります」「副作用はありません」といった説明が返ってきた場合は、添付文書や公表されている研究の記載と整合していない可能性があります。相談先としては、消費者ホットラインや医療安全支援センターも利用できます。

測った数値と、確認しておきたい項目を書き出したうえで、相談の場に持参してみてください。

 

白玉点滴によくある質問

白玉点滴と体重について、よく寄せられる疑問をまとめました。

白玉点滴を続けると太りますか

添付文書の副作用欄に体重増加の記載はなく、点滴の中身も体脂肪が増える条件と一致しないため、太るという根拠はありません。

白玉点滴をやめたら太るというのは本当ですか

やめると体重が増えるという根拠は示されておらず、同じ時期の食事や運動など生活側の変化と切り分けて考える必要があります。

点滴の直後に体重が増えたのはなぜですか

輸液を入れた分の重量が体重計に加わるためで、この増加分は水分であり体脂肪ではありません。

白玉点滴の美白効果は認められているのですか

承認された効能又は効果に全身の美白は含まれず、静脈内投与の効果は数か月で消えたとレビューに記載されています。

妊娠中や授乳中でも白玉点滴を受けられますか

妊娠中は、重いつわりなど承認された目的で使われることはありますが、美容目的での使用とは別の話です。授乳中は、添付文書に授乳を続けるか中止するかを検討する旨の記載があります。いずれも自己判断せず、医師に相談してください。

 

まとめ

白玉点滴と体重については、添付文書の副作用欄に体重増加・むくみ・食欲が増すといった記載がないこと、生理食塩液は食塩と水であり体脂肪が増える条件と一致しないこと、点滴直後に数字が動くとすればそれは水分であって体脂肪ではないことの3点に集約されます。

あわせて、国が承認した使い道に全身の美白は含まれず、承認された用量は1回100〜200mgであることも押さえておきたい点です。ただし、グルタチオンの投与で体重がどう変わるかを調べた研究は限られており、「絶対に太らない」とまでは言い切れません。

最初の一歩は、同じ条件で体重とウエスト周囲径を測って記録することで、次に自分が受ける施術の成分や溶解希釈剤、承認された範囲を確認することが続きます。何もせず記録を続けながら判断を保留するという選択肢も、最後まで残しておいて構いません。

体重の変化や施術の内容について判断がつかない場合は、カウンセリングで実際の数値や記録をもとに相談してみてください。

アラジン美容クリニック福岡院では、「ウソのない美容医療の実現」をモットーに、患者様お一人ひとりの美のお悩みに真摯に向き合い、最適な治療をご提案しております。無駄な施術を勧めることなく、症状の根本的な原因にアプローチし、患者様の理想を実現するお手伝いをいたします。

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参考文献・出典

  • タチオン注射用100mg・200mg 添付文書(長生堂製薬株式会社、2024年9月改訂。効能・効果に薬物中毒、慢性肝疾患における肝機能の改善、急性湿疹・慢性湿疹・皮膚炎・じんま疹・リール黒皮症・肝斑・炎症後の色素沈着、放射線療法による白血球減少症等を含む。用法・用量は1回100~200mgを1日1回筋肉内または静脈内に注射。重大な副作用としてアナフィラキシー。禁忌の設定なし)
  • グルタチオン注射剤 添付文書(日医工岐阜工場株式会社、2026年)
  • タチオン錠50mg・100mg 添付文書(長生堂製薬株式会社。用法・用量は1回50~100mgを1日1~3回経口投与。その他の副作用として発疹等・食欲不振・悪心・嘔吐・胃痛等を0.1%未満で記載)
  • 生理食塩液 添付文書(株式会社大塚製薬工場、2023年)
  • ブドウ糖注射液 添付文書(株式会社大塚製薬工場、2025年。5%製剤は100mLあたりブドウ糖5g)
  • 副腎皮質ステロイド製剤 添付文書(シオノギファーマ株式会社、2026年。その他の副作用に満月様顔貌・浮腫・食欲亢進・体重増加を記載)
  • Sitohang IBS, Ninditya S「Systemic Glutathione as a Skin Whitening Agent in Adult」Dermatology Research and Practice(2020年。全身投与の比較試験を検討し、皮膚の一部の部位でのみ有効で長期的な効果は認められないと結論)
  • Cureus(2025年。グルタチオンによる皮膚美白の安全性と有効性に関するレビュー)
  • Antioxidants(2022年。チオール化合物による皮膚美白の代謝学的根拠に関する総説)
  • Clinical, Cosmetic and Investigational Dermatology(2022年。口腔粘膜からのグルタチオン吸収と皮膚色素への影響に関するレビュー)
  • Journal of Clinical and Aesthetic Dermatology(2021年。経口グルタチオンにビタミンC・αリポ酸・亜鉛を併用した多施設の比較試験。33~50歳の女性83名、12週間)
  • Food and Drug Administration Philippines「FDA Advisory No. 2019-182: Unsafe Use of Glutathione as Skin Lightening Agent」(2019年。美白目的で承認された注射剤はないとして注射による使用に注意喚起)
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「肥満と健康」(2019年)
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「肥満と肥満症」(2024年)
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「メタボリックシンドロームの診断基準」(2021年)
  • 厚生労働省「その美容医療、ちょっと待って!」(施術前に確認すべき4項目、救済制度の適用条件)

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