コラーゲンピールで毛穴が目立たなくなるかどうかは、毛穴の大きさや数を測って確かめた研究がまだなく、根拠は肌のなめらかさやうるおいの変化を示した小規模な研究に限られています。
コラーゲンピールは、TCA(トリクロロ酢酸)33%に過酸化水素とコウジ酸を組み合わせた薬剤を肌に塗り込む施術で、マッサージピールとも呼ばれます。黒ニキビの詰まりが原因の毛穴には、学会が最も強く勧める保険の塗り薬が先にあります。薬剤は国内で承認された医薬品ではなく公的な救済制度の対象外で、妊娠中などは慎重な判断が必要です。
ここでは、研究でわかっていること、毛穴の型ごとの向き不向き、回数と効果の判定のしかた、起こりうる反応と注意が必要な人、受ける前に確かめることを順に説明します。

国立琉球大学医学部医学科を卒業。国内大手美容クリニックなどで院長を歴任し、2024年アラジン美容クリニックに入職。
特にクマ取り治療では、年間症例数3,000件以上を誇るスペシャリストである。「嘘のない美容医療の実現へ」をモットーに、患者様の悩みに真剣に向き合う。
毛穴を測って効果を確かめた研究はまだない
コラーゲンピールで毛穴の大きさや数を測った研究は、医学論文としてまだ示されていません。研究で示されているのは肌のなめらかさやうるおいの変化で、いずれも小規模なうえ、製造元が資金を出した研究や、組成の違う別の薬剤の研究を含みます。
この章のポイント
・毛穴の大きさや数を測った研究はまだない
・示されたのはなめらかさやうるおいの変化
・ニキビ跡の試験で塗るだけの群に明らかな改善なし
TCAに過酸化水素とコウジ酸を加えた薬剤
コラーゲンピールの薬剤は、ケミカルピーリング(酸などの薬剤で肌の表面をはがす治療)に使うTCAに、過酸化水素とコウジ酸を加えたものです。ニキビ跡を対象にしたポーランドの比較試験の論文には、使った薬剤の組成がTCA 33%・コウジ酸5%・過酸化水素5%と記されています。
2008年にまとめられた日本皮膚科学会のケミカルピーリングのガイドラインは、TCAを10〜20%で表皮まで、35〜50%で真皮の浅い層まで作用しうる目安として示す一方、深さは濃度・時間・肌の状態・湿度などで変わり、正確には示せないとしています。TCAは局所での作用が強く、傷跡が残るおそれがあるとも書かれています。33%はこの2つの目安の間にあたり、どの深さに届くかは指針に示されていません。
製造元が資金を出した米国の5人の研究の論文では、過酸化水素が表皮へのTCAの作用を一部打ち消し、残りの作用が真皮に届いてコラーゲンの産生を促すと説明されています。同じ研究では、従来のTCAピーリングのように肌が白く固まる反応や、その後の皮むけは起きなかったと報告されていますが、少人数を観察した結果です。
研究で示されたのは肌のきめやうるおい
コラーゲンピールの薬剤そのものと、それに近い薬剤の研究で示されたのは、肌のなめらかさ・きめ・うるおいの変化で、毛穴は調べられていません。
TCAと過酸化水素の薬剤の研究
先述の米国の研究は、49〜72歳の女性5人に、コラーゲンピールに使われるものと同じ製品名の、TCA 33%と過酸化水素を組み合わせた液状の薬剤を1週間ごとに4回使ったもので、途中の評価の時点で全員のなめらかさ・きめ・赤みが改善し、最後の施術から30日後まで続いたと報告されています。しわの程度の分類に統計学的に意味のある変化はありませんでした。製造元が研究費を出し、研究を行った施設も報酬を受け取り、筆頭著者は製造元の顧問を務めている研究で、比べる相手がなく、施術の間は同じ製造元の化粧品を毎日使っていました。
閉経後の女性46人を対象にしたポーランドのランダム化試験(くじ引きのように割り付けて比べる試験)では、TCA 34%を主成分とする別の製造元の新型ピーリング剤を1週間ごとに4回使いました。偽の薬剤を塗った群と比べてうるおいは高くなり、頬の皮脂の量も少なかった一方、弾力の測定値には差がありませんでした。皮脂の差が出たのは測った場所のうち頬だけで、著者も確かめるにはさらに試験が必要としており、毛穴そのものは測っていません。過酸化水素ではなく過酸化尿素を含み、コウジ酸の濃度も違うなど、コラーゲンピールとは組成が違う薬剤です。
別の薬剤で毛穴を測った研究
毛穴の数を測った研究は、薬剤の違うピーリングで行われています。2011年に報告された日本の健康な女性22人の研究では、グリコール酸のピーリングを2週間ごとに5回行い、画像解析で数えた目立つ毛穴の数が平均34.6%減った一方、開いた毛穴の数の減り方は平均11.0%でした。薬剤がTCAではなく、比べる相手もない研究です。
4つの研究を、比べた相手と結果で並べると次のとおりです。
| 研究 | 比べた相手 | 回数と間隔 | わかった変化 | 毛穴の評価 |
|---|---|---|---|---|
| 米国5人(製造元の資金) | 相手なし | 1週ごと4回 | なめらかさ・きめが改善 | 評価なし |
| ポーランド46人(別の薬剤) | 偽の薬剤 | 1週ごと4回 | うるおい増・頬の皮脂減・弾力は差なし | 評価なし |
| ポーランド120人(ニキビ跡) | 針の施術など | 20日ごと4回 | 塗るだけでは明らかな改善なし | 評価なし |
| 日本22人(グリコール酸) | 相手なし | 2週ごと5回 | 目立つ毛穴の数が減少 | 画像で数を測定 |
毛穴を測ったのは別の薬剤の1件だけで、対象・薬剤・測り方が違うため、横に並べて効果の大きさを比べることはできません。
「効果ない」と言われる3つの理由
コラーゲンピールが毛穴に効果がないと言われる背景には、研究から見て3つの理由が考えられます。
第一に、毛穴を測った数値がないことです。コラーゲンが増えて毛穴が引き締まるという流れは、毛穴でも弾力でも研究で確かめられておらず、先述の別の薬剤の試験では弾力の測定値に偽の薬剤との差がありませんでした。ただし参加者の多くは開始時点の弾力が正常範囲だったため、弾力が落ちた人でも同じとは限りません。
第二に、凹みを対象にした試験で、塗るだけでは改善しなかったことです。先述のポーランドのニキビ跡の試験は、顔のニキビ跡がある120人を3群に分けた二重盲検(参加者も評価者もどちらの施術かわからない状態で比べる方法)の試験で、コラーゲンピールの薬剤を20日ごとに4回塗った群に、施術前後で統計学的に意味のある改善はなく、1段階以上改善したのは女性の24.2%、男性の25%でした。針で肌に細かい穴を開けるマイクロニードリングと組み合わせた群は改善したものの、群どうしの差は統計学的に意味のある差ではなく、対象もニキビ跡で毛穴ではありません。
第三に、毛穴の原因と施術の想定が合わない場合や、写真を撮る条件がそろっていない場合があることです。こうした理由から、効果がないとも、毛穴が引き締まるとも言い切れないのが現状です。
検討中の医療機関ごとに、使う薬剤の濃度と組成、毛穴についての根拠の説明をメモして並べると、説明の違いが見えやすくなります。
毛穴の原因によって期待できる範囲が違う
研究が限られている以上、次に考えたいのは自分の毛穴の原因です。毛穴が目立つ原因は1つではなく詰まりも重なるため、原因によってコラーゲンピールに期待できる範囲と、先に試す治療が変わります。
この章のポイント
・主な原因は皮脂・弾力・毛包の大きさの3つ
・黒ニキビには保険の塗り薬が最も強い推奨
・写真とあぶらとり紙で毛穴の型の見当をつける
毛穴が目立つ主な原因は皮脂・弾力・毛包
毛穴が目立つ主な原因は、皮脂の多さ、毛穴の周りの弾力の低下、毛包(毛穴の奥にある袋状の構造)の大きさの3つに整理されています。これまでの研究をまとめた韓国の医師らの総説による整理で、ニキビの繰り返しや性ホルモン、スキンケアの方法も影響しうるとしたうえで、原因を見きわめることが治療を選ぶ助けになるとまとめています。
2006年に報告された韓国の男女60人の研究では、毛穴の大きさは皮脂の量・性別・年齢と関連し、皮脂の量との関連が最も強かったとされています。関連を示した結果で、皮脂が原因と決まったわけではありません。一般的に、年齢とともに頬の毛穴は縦長に見えやすくなるとされます。
コラーゲンピールの説明は主に肌のハリに向けたもので、皮脂が多い毛穴や詰まった毛穴を対象にした研究は示されていません。
黒ニキビの詰まりは保険の塗り薬が先
鼻などの黒い点のうち、黒ニキビによる詰まりには、保険で使える塗り薬が学会の最も強い推奨を受けています。2023年の日本皮膚科学会のニキビのガイドラインは、ニキビの始まりの段階である面皰を、毛穴が閉じた白ニキビ(閉鎖面皰)と、毛穴が開いた黒ニキビ(開放面皰)に分けています。
塗り薬とピーリングの推奨度
同じガイドラインは、面皰にアダパレンのゲルと過酸化ベンゾイルのゲルをいずれも推奨度A(強く推奨する段階)とし、ニキビと診断されれば保険で処方されます。グリコール酸やサリチル酸マクロゴールのピーリングは、標準治療が効かないか使えない場合の選択肢として推奨度C1(根拠は少ないが選択肢の一つとして推奨する段階)で、保険適用外です。ニキビ跡の凹みへのTCAや高濃度グリコール酸のピーリングは推奨度C2で、行ってもよいが推奨はしないとされています。なお、このガイドラインの策定委員の一部は、これらの塗り薬の製造販売会社を含む企業から講演料などを受けていることを開示しています。
詰まった毛穴やニキビに関わる選択肢を、学会の推奨度・保険・妊娠中の扱いで並べると次のとおりです。
| 選択肢 | 学会の推奨度 | 保険 | 妊娠中の扱い |
|---|---|---|---|
| アダパレンの塗り薬 | 面皰に強く推奨(A) | ニキビの診断で適用 | 使えない |
| 過酸化ベンゾイルの塗り薬 | 面皰に強く推奨(A) | ニキビの診断で適用 | 医師が必要と判断時 |
| グリコール酸などのピーリング | 条件つきで選択肢(C1) | 適用外 | 注意が必要 |
| コラーゲンピール | 毛穴・面皰は評価なし | 適用外 | 注意が必要 |
推奨はニキビ(面皰・ニキビ跡)に対するもので、毛穴の開きそのものを対象にした学会の推奨はありません。先述のケミカルピーリングのガイドラインでもニキビ跡の凹みへのTCAはC2ですが、評価されたのは従来のTCAピーリングです。アダパレンは使い始めの2週間以内に乾燥や皮むけが出やすいものの通常は軽く一時的とされ、過酸化ベンゾイルは髪や衣類を脱色することがあります。また、アダパレンのゲルと過酸化ベンゾイルのゲルは、どちらも成分にアレルギーなどの過敏な反応を起こしたことがある人には使えず、アダパレンは妊娠している可能性がある人にも使えません。
機器とメイクという選択肢
皮脂や年齢による毛穴には、レーザーや針の高周波などの機器も使われていますが、毛穴を対象にした学会の推奨はなく、機種ごとに国が認めた使い道と受けられない条件が違います。例えば、フラクショナル(肌に細かい点状に照射し、一部ずつ入れ替える方式)の炭酸ガスレーザーの国内の1機種では、製造販売業者が作る公式の説明書が、抗凝固薬(血液を固まりにくくする薬)を使っている人を禁忌(その治療を行ってはいけない条件)としています。治療を受けずに、メイクで目立たなくする選択もあります。
自分の毛穴の型を確かめる手順
自分の毛穴の型は、同じ条件で撮った写真とあぶらとり紙で、ある程度の見当をつけられます。診断ではなく、相談で伝える情報を整理するための一例として、次の手順があります。
- 洗顔から2時間ほどたった時刻に、窓際の同じ明るさで鼻と頬を正面と斜めから撮る
- 鼻の黒い点に、白や赤のぶつぶつが混じるかを見る
- 頬の毛穴が丸いか、縦長にしずくのように連なって見えるかを見る
- あぶらとり紙を額・鼻・頬に軽く当て、皮脂の多い場所をメモする
- 撮影日と月経周期の時期を書き添えて保存する
白や赤のぶつぶつが混じるならニキビの治療を先に考え、皮脂の多い場所に丸い毛穴が集まるなら皮脂の影響が大きい型、頬に縦長の毛穴が目立つなら年齢による形の変化が大きい型と見当がつきます。実際には複数の型が重なることが多く、撮った写真は施術前の記録としても使えます。
鏡で鼻の黒い点のまわりを観察し、白や赤のぶつぶつが混じっていれば、コラーゲンピールの予約より先に保険の診察でニキビかどうかを確かめてもらう方法があります。
回数の基準はなく効果は写真で見きわめる
毛穴の型を踏まえて受けると決めた場合に必要なのが、回数と判定の見通しです。回数や間隔に決まった基準はなく、研究の条件は4回・1〜3週間ごとだったため、判定の時期を先に決め、同じ条件で撮った写真で比べます。
この章のポイント
・回数や間隔を定めた学会の基準はない
・研究の条件は4回を1〜3週間ごと
・排卵期に毛穴が大きく測られた研究がある
研究の回数は4回で間隔は1〜3週間
コラーゲンピールの回数や間隔を定めた学会の基準はなく、研究では4回を1〜3週間ごとに行っていました。先述の研究の条件は、米国の5人の研究と別の薬剤のポーランドの46人の試験が1週間ごとに4回、ニキビ跡の試験が20日ごとに4回、毛穴を測ったグリコール酸の日本の研究が2週間ごとに5回です。
効果が続く期間について確かめられているのは、先述の米国の研究で最後の施術から30日後、別の薬剤の試験で最後の施術から3か月後までの変化で、それより長く続くかは調べられていません。
インターネット上には「5回程度」「1〜2か月に1回の維持」といった目安も見られますが、研究で確かめられた数字ではありません。何回目のあとに判定し、変化がなければどうするかを、始める前に医師と決めておく必要があります。
同じ条件の写真で施術前と比べる
毛穴の変化は、施術前と同じ条件で撮った写真で比べます。先述の韓国の60人の研究では、女性の毛穴は排卵期に統計学的に意味のある差で大きく測られており、撮る時期によって見え方が変わりうるためです。
先述のケミカルピーリングのガイドラインは、施術の前後の記録を残すことを求め、施術後にみられうる変化として一時的なニキビの悪化や毛穴の拡大も挙げています。施術直後の見え方ではなく、赤みが引いてから比べるのが一般的です。
一例として、施術前の写真を先述の毛穴の型を確かめる手順で残し、毎回同じ時刻・明るさ・角度で、月経周期の同じ時期に撮り、決めた回数のあとに施術前と並べて比べる方法があります。比べても変化がわからない場合は、回数を足す前に、毛穴の型と治療の選び方を医師と見直すことが判断の助けになります。
施術を始める前に、何回目のあと、最後の施術から何週後に効果を判定するかを医師と決め、施術前の写真と一緒に記録しておくと、続けるかどうかを落ち着いて判断できます。
皮むけや色素沈着と注意が必要な人
判定の見通しに加えて、受ける前に知っておきたいのが起こりうる反応です。皮がむけにくいと紹介される施術ですが、TCAを使うピーリングでは赤み・皮むけ・色素沈着などが起こりえ、妊娠中・授乳中やケロイド体質など慎重な判断が必要な人がいます。
この章のポイント
・赤み・皮むけ・色素沈着が起こることがある
・施術期間中は日焼け止めと日光を避ける対策
・妊娠中・授乳中やケロイド体質は慎重に判断
皮むけ・赤み・色素沈着が起こることがある
先述のケミカルピーリングのガイドラインは、施術中・施術後にみられうる変化として、刺激感、むくみ、赤み、水ぶくれ、ただれ、皮むけやかさぶた、色素沈着や色が抜けること、一時的なニキビの悪化や毛穴の拡大を挙げています。まれに傷跡や、ヘルペスの再発などの感染が起こることもあるとしています。
研究では、先述の米国の5人の研究で施術のたびに一時的なピリピリ感と軽い赤みがあり、先述の別の薬剤の試験では実薬の群で軽い皮むけと赤みが1件ずつ報告されています。先述のニキビ跡の試験では、針の施術と組み合わせた群の女性2人が、日焼け止めと日光を避ける指示を守らなかった後に顔の色の変化を生じ、試験を中断しました。
ガイドラインは施術後の遮光の指導を求めており、施術期間中は日焼け止めと日光を避ける対策を続ける必要があります。強い赤み・水ぶくれ・ただれや、色が濃くなる変化が出たら、自己判断でケアを足さずに施術した医療機関に連絡してください。
注意が必要な人と事前に伝えること
コラーゲンピールの薬剤は国内で承認されていないため、薬の製造販売会社が国の承認を受けて作成する公式の説明書がなく、国内で定められた「受けられない条件」の一覧もありません。海外の製造元が示す使用上の注意は受診先で確かめられ、あわせて、ケミカルピーリングのガイドラインが挙げる注意が必要な人と、試験で対象から除かれた人が目安になります。
慎重な判断が要る人
同じガイドラインは、次の人を適応に注意を要する人として挙げています。
- 遮光が十分にできない人
- 妊娠中・授乳中の人
- 免疫不全や他の病気で治療中の人
- ケロイド体質の人
- 施術部位に感染がある人
- 施術部位に手術や放射線治療を受けた人
- レチノイドを塗っていた・飲んでいた人
レチノイドはビタミンAに似た働きをもつ成分の総称で、ニキビの塗り薬のアダパレンも含まれます。これらは禁忌とは違い、受けられるかは医師が判断します。同じガイドラインは、まれに起こる反応として、ピーリング剤によるかぶれ(アレルギー性の接触皮膚炎)も挙げています。先述のニキビ跡の試験でも、妊娠中・授乳中、ケロイドができやすい人、抗凝固薬の使用を含む血液が固まりにくい状態、飲むステロイドの使用、顔の感染、ニキビが出ている人を対象から除いていました。
受診前に伝えること
受診の前には、妊娠の可能性や授乳中であること、ケロイドやヘルペスを繰り返した経験、使っている塗り薬・飲み薬、最近の日焼けや顔の施術、化粧品やピーリング剤でかぶれた経験を医師に伝えます。塗り薬・飲み薬は、特にレチノイド、抗凝固薬、ステロイドが判断に関わります。抗凝固薬を飲んでいる人は必ず申告し、自己判断で中止しないでください。
お薬手帳や使っている塗り薬の箱を見返し、レチノイドや抗凝固薬が含まれていないかを受診前に確かめておくと、当日の申告が正確になります。
国内未承認の薬剤と受ける前の確認事項
反応と注意点を踏まえたうえで、最後に確かめたいのが薬剤の位置づけと、契約やトラブル時の体制です。コラーゲンピールに使うTCAの薬剤は国内で承認された医薬品ではなく、公的な救済制度の対象外で、酸で表皮をはがす行為は医師が行うべきものとされています。
この章のポイント
・TCAを含む医薬品で国内承認の製品はない
・未承認の薬の使用は救済制度の対象外
・回数契約は特定商取引法の対象になりうる
国内で承認された製剤はなく救済制度の対象外
TCAを含む医薬品で国内の承認を受けた製品はなく、コラーゲンピールは国内未承認・保険適用外の薬剤を使う自由診療として行われています。
国内での承認状況
承認とは、国が品質・有効性・安全性を審査して製造販売を認めることです。医療機関によって、使う製剤や入手経路が違うことがあります。医薬品副作用被害救済制度は、承認された医薬品を適正に使ったのに起きた健康被害を救済する公的な制度で、未承認の薬の使用は対象になりません。
広告で示すべき5項目
厚生労働省の医療広告等ガイドラインは、国内で承認されていない薬を使う自由診療を医療機関が広告する場合に、次の5項目を示すよう求めています。
- 承認されていない薬であること
- 入手経路(医師の個人輸入ならその旨)
- 同じ成分・性能の国内承認品の有無
- 海外での承認状況と安全性の情報
- 公的な救済制度の対象にならないこと
主要な欧米の国で承認されていない場合は、重大なリスクが分かっていない可能性があることの明示も求められています。これらを別ページへのリンクや極端に小さな文字で示す形は認められておらず、広告では標準的な費用・治療期間・回数・主なリスクの掲載も必要です。受診先のページや説明で、5項目がそろっているかを確かめられます。
自宅やエステでのピーリングは避ける
酸で表皮をはがすピーリングは医師の管理下で行うものとされ、自宅やエステで代わりにするのは避けたほうが安全です。2001年の厚生労働省の通知は、酸などの化学薬品を皮膚に塗り、しわ・しみなどに対して表皮をはがす行為を、医師が行わなければ保健衛生上の危害が生じるおそれのある行為とし、医師でない人が業として行えば医師法違反になるとしています。
先述のケミカルピーリングのガイドラインも、ピーリングは皮膚科の診療技術を十分に身につけた医師の管理下で行うべきとし、同じ薬剤・同じ濃度と表示されていても、作り方の違う製剤では肌の反応が大きく違うことがあると書いています。個人輸入や通販で似た薬剤を手に入れて自分で使うと、濃度や肌の状態に合わせた調整ができません。
回数契約とトラブルに備えて確かめること
回数をまとめて契約する場合は、特定商取引法の対象になるかと、トラブル時の体制を確かめておきます。美容医療のうち期間が1か月を超え、総額が5万円を超える契約は、特定継続的役務提供(継続的なサービス契約を対象にした規制)に当たりえ、書面を受け取った日から8日以内のクーリング・オフや中途解約の対象になりえます。
提供が始まった後の中途解約で請求できる額の上限は、提供された分の対価に、5万円か契約残額の20%のいずれか低い額を加えた額です。厚生労働省の検討会の資料は、対象の方法の例にケミカルピーリングを挙げ、対象の契約を扱う医療機関の3割弱が必要な書面を交付していないか、わからないと回答したと報告しています。1回ごとに支払い、続けるかを自由に選べる形では扱いが変わりうるため、契約の形を確かめてください。
トラブルへの備えとしては、次の点を確かめておくと安心です。
- 強い赤み・水ぶくれ・色の変化が出たときの連絡先と受付時間
- 施術後の診察の予定と、トラブル時の処置・費用
- 使った薬剤の名前・入手経路・塗った回数の記録
- 受診先で対応できない場合の紹介先
- 契約書面の有無と中途解約の条件
美容医療を含む医療の相談窓口として、都道府県などが設置する医療安全支援センターがあり、中立の立場で相談に応じています。その日のうちに決めず、説明を持ち帰って検討してかまいません。
毛穴の型を確かめた写真とメモ、受診前に見返した薬の一覧、この章の確認事項の3点を持って相談に臨むと、福岡院のカウンセリングでも毛穴の型に合った治療の順番を具体的に話し合えます。
コラーゲンピールと毛穴についてよくある質問
コラーゲンピールと毛穴について、よく寄せられる疑問に答えます。
コラーゲンピールは毛穴の開きに効果がありますか?
毛穴の大きさや数を測って確かめた研究はまだありません。示されているのは肌のなめらかさやうるおいの小規模な研究で、黒ニキビの詰まりが原因なら保険の塗り薬が先にあります。
コラーゲンピールは何回受ければ変化がわかりますか?
決まった回数の基準はありません。研究では4回を1〜3週間ごとに行っており、何回目のあとに判定するかを先に決め、同じ条件の写真で施術前と比べると判断しやすくなります。
施術のあとに皮がむけたり赤くなったりしますか?
起こることがあります。皮がむけにくいとされる施術ですが、TCAのピーリングでは赤み・皮むけ・色素沈着が起こりうるため、施術期間中は日焼け止めと日光を避ける対策が必要です。
妊娠中や授乳中でもコラーゲンピールを受けられますか?
妊娠中・授乳中はいずれも慎重な判断が必要です。学会の指針が注意を要する人に挙げ、比較試験でも対象から除かれていたため、受ける前に必ず医師に伝えて判断を仰いでください。
自宅用のピーリング剤で代わりになりますか?
代わりにはならないと考えられます。表皮をはがすピーリングは医師が行うべきものとされ、同じ濃度でも製剤で反応が大きく違うことがあるため、個人輸入の薬剤などを自分で使うのは避けてください。
まとめ
コラーゲンピールは、毛穴を測って効果を確かめた研究がまだなく、肌のなめらかさやうるおいの変化を示した小規模な研究があるにとどまる施術で、毛穴の原因によって期待できる範囲が変わります。黒ニキビで詰まった毛穴には保険の塗り薬が先にあり、薬剤は国内未承認で公的な救済制度の対象外です。
実際に動くときは、同じ条件で写真を撮って毛穴の型を確かめること、黒い点にニキビが混じるなら保険の診察を先に受けること、判定の時期と回数契約の形を決めてから始めること、薬と肌トラブルのメモを持って相談することの4点が役立ちます。毛穴の型の見立てや治療の順番、施術後の経過について相談したい場合は、福岡院のカウンセリングでお話を伺います。
アラジン美容クリニック福岡院では、「ウソのない美容医療の実現」をモットーに、患者様お一人ひとりの美のお悩みに真摯に向き合い、最適な治療をご提案しております。無駄な施術を勧めることなく、症状の根本的な原因にアプローチし、患者様の理想を実現するお手伝いをいたします。
また、福岡院限定で提供している特別な施術コース「クマフル」は、目元のクマ治療に特化した定額プランをご用意しております。ハムラ法、脂肪注入、目の下の脂肪取りなど、複数の治療法を組み合わせ、患者様お一人ひとりに最適な治療を提供いたします。目元のクマにお悩みの方は、ぜひこの機会にご利用ください。
LINE公式アカウントにて、カウンセリングや予約を受付しております。どなたでもお使いになられるクーポンもご用意しておりますので、ぜひ一度ご相談くださいませ。
参考文献・出典
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